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ベッドの正しい使い方。揃えるべき寝具からお手入れ方法まで

慣れ親しんだ布団からベッドでの生活に変えようと思っている人の中には、何から揃えればよいのか、使い方はかんたんかなど不安を感じている人もいるでしょう。準備しておきたい寝具の種類や特徴、お手入れ方法、ベッドを正しく使う方法を紹介します。

目次

ベッドを使う時に必要な寝具は?

寝具といえばフレームとマットレスだけ用意しておけば大丈夫と思いがちですが、この2つだけではベッドを使う際の寝具が十分でないかもしれません。最低限必要揃えておくべきアイテムと、加えてあると便利なアイテムを紹介します。

基本的なアイテム

「これを用意しておけば安心」という基本的な組み合わせは、枕・マットレス・掛け布団・シーツ・ベッドパッド・フレームなどです。

これらを一通り揃えておけば、快適な睡眠環境をつくりやすいでしょう。それぞれデザインや寝心地、サイズや機能性など自分の好みに応じて選ぶのがおすすめです。

掛け布団と枕は単体で使用することも可能ですが、必要に応じてカバーも用意するとよいでしょう。パッド・シーツ・カバー類は、2枚以上あると洗い替えの観点からみても便利です。

季節に合わせたアイテム

タオルケットやブランケット、綿の毛布は、季節に応じて用意があると便利です。

これらは単体またはほかの掛け布団と一緒に、季節の変化や自分好みの温度調整などを考慮して揃えてゆきましょう。年間を通して使えるため、1枚だけでなく複数枚用意があると洗い替えとしても便利です。

また、ベッドを包みこむベッドカバーやベッドの足元にかけておくベッドスローなどは、デザイン次第で部屋の印象をがらっと変えることもできるため、インテリア性を重視したい人にはおすすめです。

ホコリから寝具を守る役目をもっているこれらのアイテムは、デザインを考慮すれば好みのテイストにベッドを仕上げられるでしょう。機能性だけでなく、寝室はお洒落な空間にしたいというこだわり派の人は検討してみてください。

布団はベッドやマットレスと一緒に使える?

長い間布団だけを使っていた人の中には、購入したベッドに布団を敷いて寝たいという人もいるでしょう。ベッドやマットレスと布団の相性について解説します。

一緒に使うのはおすすめできない

一般的に、多くの布団は畳の上で使用することを前提に作られています。そのため、ベッドフレームに布団を敷いて寝るのはおすすめしにくい方法です。

ベッドと布団を一緒に使うと、人によっては腰や背中に圧迫感を覚えたり、横向き寝の際に骨盤が痛くなる可能性もあります。すのこベッドであれば、凸凹を感じて寝苦しくなる恐れもあります。

特に、布団の厚みが10cm以下の場合は、これらのデメリットをより強く感じてしまうでしょう。

厚みのある布団であれば、寝心地の悪さを感じにくくなりますが、ベッド使用前と同様、湿気をためないために布団を干す作業は必要です。

マットレスと布団の組み合わせもNG

マットレスは、直接寝ることを前提に設計された、布団と同じような役割をもつ寝具です。そのため、マットレスの上に布団を敷く必要はないといえます。

マットレスの上に布団を敷くと、布団を2枚重ねで使用しているような状態となり、マットレスと布団の間に湿気がたまりやすくなります

また、布団は畳の上で使うことを想定して作られているため、マットレスの上に敷いて使うと過度に柔らかくなり、本来の寝心地を損なう恐れもあるでしょう。

マットレスが良質なものであるほど、布団を敷く意味は少なくなってゆきます。マットレスを汚したくない場合は、パッドやシーツの併用がおすすめです。

布団と相性のいいベッドも

畳ベッドやすのこベッドは、湿気がたまりやすくなるデメリットを軽減できる、布団と相性のよいベッドです。

畳ベッドは、天板に畳が敷かれているため、ベッド購入前の寝心地を変えることなくベッド生活に移行できます。薄めの布団でも、圧迫感を減らせるでしょう。

すのこベッドは、天板にすのこを使用したベッドです。通気性がよいため、布団の湿気を逃がしやすくなります。

すのこベッドの中には、天板を三角形に折り曲げられるタイプの商品もあります。布団を乗せたまま三角形に折り曲げれば、そのまま布団を干せるため便利です。

マットレスの使い方とは?

マットレスは、ベッドフレームの天板上に置くなどして、布団のように使用する寝具です。正しい使い方をチェックしておきましょう。

そのまま床に敷かない

マットレスは、ベッドと一緒に使用するだけでなく、単体でも使えます。しかし、畳やフローリングの上に直接置いて使うと、機能が低下したり劣化が早まったりする可能性もあります。

寝ている間の発汗により体外に放出された水分は、マットレスに吸い取られ、下の方へ移動してゆくといわれています。

マットレスを直接床に敷くと、水分の逃げ場がなくなるため、裏面が常に湿気をためた状態になってしまいます。いつの間にかカビだらけになることもあるでしょう。

マットレスを床で使用する場合は、裏面に湿気をためないよう、すのこを敷くなどの対策を施すことが大事です。

パッドやシーツを使う

マットレスは、カバーが付いているものも多いため、一見するとそのまま使用できる寝具と思われがちです。

しかし、マットレスはパッドやシーツを敷いて使うことを前提に設計されているため、そのまま使用すると素材が傷むこともあり、本来の機能を損ねてしまう可能性もあります。

マットレスを使う際は、できるだけパッドやシーツを使うようにしましょう。どちらも、マットレスを保護したり、汗を吸収したりする役割があります。

また、カビの発生を予防する除湿シートの使用もおすすめです。マットレスの上に敷くパッドやシーツと違い、除湿シートはマットレスの下に敷いて使います。

パッドとシーツの違い

マットレスに使用するパッドは、ベッドパッドと敷きパッドに大きく分けられます。シーツも含めて、それぞれの特徴や使用方法を解説します。

ベッドパッドの特徴

一般的に、ベッドパッドとは、厚みのあるパッドのことを指します。ウールやポリエステルわたなど、ふかふかした素材を使用しているのが特徴です。

ベッドパッドは、マットレスと敷きパッドの間に重ねて使用します。敷きパッドやシーツだけでは吸収しきれない汚れや湿気から、マットレスを守る役割を担っています。

また、長期間の使用によりへたってきたマットレスの寝心地を向上し、体の負担を軽減する効果も期待できます。

ほとんどのベッドパッドは、洗濯機で丸洗いすることが可能です。マットレスは基本的に洗濯できないこともあり、洗濯可能なベッドパッドが普及しています。

敷きパッドの特徴

敷きパッドは、ベッドパッドより薄いパッドを指します。ベッドパッドやシーツを使う場合でも1番上に敷き、直接体と触れることになる寝具です。

敷きパッドの役割としては、汗の吸収や発散・体感温度の調節・マットレスの保護などが挙げられます。肌触りを左右するのも敷きパッドです。

また、敷きパッドには、体圧分散の効果もあります。低反発ウレタンを使用した商品などもあり、マットレスを買い替えずに寝心地を改善できるため人気です。

汗や汚れを最も多く受け止める寝具であることから、商品を選ぶ際はお手入れのしやすさも重視しましょう。

シーツの特徴

シーツは、敷きパッドの直下に敷いて使用する寝具です。汗の吸収や発散・マットレスの保護といった、敷きパッドに似た役割を担っています。

布地で薄いつくりのものが多いため、敷きパッドほどの効果は期待できませんが、こまめに洗濯しやすいメリットがあります。

敷きパッドを使用せず、シーツを1番上に敷いて使うことも可能です。この場合は、肌触りやデザインもしっかりと吟味する必要があるでしょう。

ただし、敷きパッドのようなクッション性がないため、体圧分散の効果はほとんど得られません。シーツを1番上に敷く方法は、お手入れを重視する場合に有効です。

正しい使い方

ベッドパッド・敷きパッド・シーツには、すべて似たようなものに見えますが、それぞれに役割があります。マットレスの上にペッドパッドを敷き、続いてシーツ・敷きパッドの順に敷いてゆくのが一般的な使い方です。

敷きパッドを使用せず1番上の部分にシーツを敷く場合でも、最終的にマットレスを保護するベッドパッドは、シーツの下に敷くようにしましょう。

寝具ごとの役割をしっかりと理解し、それぞれの寝具が本来の役割を十分に発揮できるような使い方を意識することが重要です。

ベッドパッドの選び方

ベッドパッド選びに迷ったら、お手入れのしやすさと機能性のどちらを重視したいかを考えてみましょう。それぞれのポイントを解説します。

お手入れのしやすさで選ぶ

直接肌に触れる寝具ではないベッドパッドは、敷きパッドやシーツからの寝たときの汗を吸収するため、メンテナンスしやすい商品がよいでしょう。

大きめサイズのベッドパッドは、重い上に洗濯も手間がかかるため、特に女性にとってはお手入れの際に負担がかかりやすくなります。

お手入れのしやすさを重視するなら、軽量かつ速乾性に優れた商品がおすすめです。頻繁に交換したい場合は、洗濯耐久性にも注目する必要があります。

お手入れが行き届いたペッドパッドを使用することで、寝心地がよくなりやすく、衛生面でも安心できるでしょう。

機能性で選ぶ

ベッドパッドの中には、機能性を重視した厚みのある商品も数多く販売されています。マットレスの上に敷くことで、よりよい寝心地を得やすいタイプです。

機能性の高いベッドパッドには、主にウレタンやラテックスといった素材が使われています。マットレスから受けるスプリングの当たりを和らげる効果が期待できます。

寝心地重視のベッドパッドには、洗えない商品もあることに注意が必要です。また、洗濯できるタイプでも、厚みがあるためお手入れに手間がかかるでしょう。

これらのタイプを使用する際は、より吸湿性の高い敷きパッドやシーツの併用がおすすめです。お手入れしにくいデメリットを補完できます。

シーツの選び方

シーツを選ぶ際は、サイズに注意しましょう。マットレスに合わなければ、使用できない恐れもあります。また、シーツを1番上に敷いて使いたい場合は、素材や肌触りにもこだわりましょう。

サイズで選ぶ

シーツにはいくつかの種類があります。マットレスに使用されるシーツは、主にボックスシーツとフラットシーツです。

ボックスシーツは、マットレスを入れ込んで使うシーツです。ベッドメイキングが楽なことや、シーツがずれにくいことが、メリットとして挙げられます。

ボックスシーツを選ぶ際は、マチのサイズに注意しましょう。シーツのマチがマットレスの厚みより5~10cm程度長いものであれば底にゆとりがうまれ、ずれにくくなります。

マットレスの下に端を挟みこんで使用するフラットシーツの場合も、ある程度の余裕がなければずれやすくなるでしょう。余裕のあるサイズを選ぶのがおすすめです。

素材で選ぶ

汗の水分をできるだけ吸収することが、シーツの大きな役割の1つです。吸湿性が悪いシーツを使用していると、寝苦しさを引き起こしかねません。

シーツの素材は、天然繊維と化学繊維に大きく分けられます。吸湿性に乏しい化学繊維ではなく、吸湿性・発散性に優れた天然繊維がおすすめです。

中でも、吸放湿性・通気性に優れ、水分が素早く吸収されやすいコットンガーゼは、寝汗の多い人に向いています。

肌触りや季節で選ぶ

シーツを1番上に敷いて寝る場合は、肌触りや使用時期も意識しましょう。シーツの肌触りや季節感は、寝心地を大きく左右しかねない重要な要素です。

夏向きのシーツを選ぶなら、熱を吸収しやすいリネンをおすすめします。繊維が細くゴワゴワした感じを受けにくいことも魅力です。

冬の寒い時期には、保温性の高いマイクロファイバーや、暖かみを得やすいフランネルが適しています。

滑らかな肌触りのシーツが好みという人も多いでしょう。シルクサテンやリヨセルなら、肌への刺激が少ない、滑らかな使い心地を体感できます。

アイテム別のお手入れ方法も紹介

ベッドをできるだけ長持ちさせるためには、こまめなお手入れが重要です。これまで紹介したベッドの使い方と併せて、各寝具の効果的なお手入れ方法も覚えておきましょう。

フレーム

ベッドのフレームには、徐々にホコリがたまっていきます。月1回程度を目安に、隅々まで掃除機をかけてホコリを除去しましょう

使用する掃除機は、普段使っている家庭用のもので構いません。ただし、可能ならば床掃除と同じヘッドを使わず、フレーム用にヘッドを交換するのが理想的です。

また、木製フレームを使用している場合は、湿気が多いとカビが発生しやすくなります。こまめな換気を心がけ、湿度が高い日は除湿機やエアコンで除湿しましょう。

マットレスの敷きっ放しも、フレームにカビが発生しやすくなる原因の1つです。定期的にフレームから下ろし、立てかけておくなどの管理を意識しましょう。

木製フレームを濡れタオルで拭く場合、湿気が残るとカビが発生する恐れがあります。固く絞ったタオルを使用し、拭いた後はしっかりと換気することが大事です。

マットレス

マットレスのお手入れは、定期的な湿気の除去を心がけることが重要です。室内の風通しがよい場所に立てかければ、直射日光による日焼けの心配もありません。

表面のホコリを取り除くために、シーツやパッドを外し、掃除機がけもこまめに行いましょう。

また、マットレスを長期間同じ向きで使用していると、湿気が集中する場所が生まれることがあります。一部分のみへたってしまう原因にもなりかねません。

そのため、定期的に上下を入れ替えたり裏返したりして、マットレスにかかる圧を分散するのがおすすめです。

パッドとシーツ

パッドとシーツは、マットレス以上に汗を吸収しやすい寝具です。洗濯可能なものであれば、定期的に洗濯しましょう

洗濯できないパッドとシーツは、湿気をとるために陰干しするのがおすすめです。どちらも同時にとりはずしてお手入れすれば、手間もかからずに済みます。

機能性を重視した厚みのある敷きパッドの場合は、マットレスと同様に湿気やへたりが偏る恐れがあります。定期的に上下・表裏を回転させて使うとよいでしょう。

洗えないパッドに部分的な汚れが付いてしまった場合は、濡れタオルで軽く叩くようにして汚れを取りましょう。強くこすると、生地が傷む原因になります。

その他の寝具

湿気や汚れがたまりやすい枕は、洗濯表示を確認し、洗濯機や手洗いで定期的に洗濯しましょう特に汚れやすい枕カバーは、毎日の洗濯をおすすめします。

掛け布団などの寝具も、湿気に注意することが重要です。洗えるものは洗濯表示に従って洗い、風通しのよい場所で日陰干ししましょう。

掛け布団は汚れも付きやすいため、カバーをこまめに洗う必要があります。日光に弱い羽毛や真綿の素材を使っている寝具は、カバーをしたまま干しましょう。

まとめ

ベッドを使う際に必要な寝具は、フレーム・マットレス・枕・パッド・シーツなどがあります。布団をフレームやマットレスと一緒に使うのは、基本的におすすめできません。

マットレスはそのまま使わず、パッドやシーツと一緒に使うのが基本です。パッドやシーツには、汗を吸収したり寝心地をよくしたりする役割があります。

ベッドで使用する各寝具の役割をしっかりと理解し、好み・目的・使用環境に適した商品を選びましょう。

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