低反発枕のおすすめ7選。特徴や選び方・お手入れ方法も紹介
快適な睡眠を得るために工夫された枕の一つに、低反発枕があります。あらゆるメーカーが工夫を施しているため、使用すると眠りの質が上がる効果に期待が持てるでしょう。低反発枕の特徴や選び方、お手入れ方法も紹介します。
低反発枕の特徴・魅力
低反発枕は通常の枕と比べ、どのようなメリットがあるのでしょうか。反発が強い方が、体をしっかり支えるため睡眠しやすいのではと思う人もいるでしょう。低反発枕の概要や、魅力を紹介します。
頭の形にフィットして体の負担を軽減
枕の素材の中でも、低反発枕に適したウレタン素材は、手で押した跡がくっきり残るくらい柔らかいものです。そのため、頭や首を柔らかく受け止めてくれます。
低反発枕は頭の形に合わせて形状を変える特徴があり、首まわりのラインに沿って体重を支えてくれます。頭や首などに一点集中して負荷がかかるのではなく、触れた体の面全体で負荷分散してくれるのです。
肩こりや首こりに悩む人も使いやすく、通常の枕よりも寝心地がよいと思う人も多いでしょう。
高反発枕との違いは?
枕の反発力は、頭や首を支える力であり、寝返りを打つ際にかかる首への負担に影響します。高反発枕はしっかりと首を支え特徴がありますが、低反発枕は頭を優しく包み込みます。
そのため、低反発枕は寝返りをした場合でも抵抗はあまりなく、枕の硬さで目が覚めるということも少ないでしょう。
高反発枕は手で押してもなかなか沈まないほどの反発力を持っています。また、体の重いところに重力が集中し、ほかの部分は反発が弱くなる傾向があります。頭が沈みすぎず反発力がある方が寝返りをしやすい場合もありますが、低反発のような柔らかさはなく「硬い」と感じてしまう人もいるようです。
低反発枕は、反発力が弱いこともあり、それだけ体が受ける負荷が比較的少なくなります。スッキリした朝を迎えられるでしょう。
低反発枕にデメリットはある?
睡眠の質をアップさせる効果が期待できる低反発枕にも、デメリットはあります。どのような点に気を付けた方がよいのか、紹介します。
通気性が悪く蒸れやすい
低反発枕でよく使用されるウレタン素材は、通気性が悪く蒸れやすいデメリットがあります。空気が通りにくく速乾性がないため、睡眠中に寝苦しさを感じてしまう人もいるでしょう。
梅雨時期や夏場の蒸し暑い日などは、より不快に感じてしまいがちです。しかし、技術の革新により、低反発枕でも通気性のよいものがあります。長時間寝ていると頭が蒸れて気持ち悪いということは、あまりないでしょう。
洗濯不可な素材もある
ウレタン素材は基本的に水洗いができません。手洗いであれば、洗濯できる商品もありますが、水や洗剤を多く吸うと枕自体が劣化してしまう恐れがあります。
低反発枕は天日干しも向いておらず、使うほどに状態が悪くなるデメリットがあります。ウレタン素材であれば、2~3年が寿命といわれているほどです。
洗濯ができなければ、清潔感も損なわれます。使用し続ければ、汗や皮脂の臭いがびっしり付いてしまうため、不快感を感じてしまう人もいるでしょう。
しかし、低反発枕の中にもパイプ素材や特殊加工された素材などであれば、洗濯できるものもあります。購入する際は、洗えるかどうかを確認するとよいでしょう。
低反発枕の正しい使い方
体にフィットする低反発枕であっても、使い方を間違えてしまうと効果を感じにくくなることがあります。初めて使用する人の中には、使用方法を勘違いしてしまう人もいるでしょう。低反発枕の正しい使い方を見ていきましょう。
高い方を手前にする
低反発枕でよく見かける、高低差のある低反発枕は、高い方を手前にして使用します。一見、首から頭にかけたラインの形にフィットしそうな低い方を手前にしてしまいがちですが、正しい使い方は高い方が前です。
高い方を首に置く理由は、けい椎に枕を当てることで緩やかな曲線を描いたまま首を支えられるからです。低い方を手前にすると、首から頭にかけてのラインが一直線になってしまい、ストレートネックのような形になってしまいます。
普段スマホを見ているときや、パソコンを操作しているときなどに見られる前かがみ姿勢であり、首や肩に負担をかけてしまうでしょう。
隙間ができないように使う
低反発枕の使い方は、首とベッドの間に隙間ができないように使用することがポイントです。隙間を埋めることで、後頭部の一点のみに体重をかけるのではなく、頭と首全体で体を支えられるようになります。
低反発枕の高い方は受けられる面積も広く、しっかりと首を支えられるでしょう。負荷を分散させれば、体のどこかにストレスを与えたり、無理な姿勢から首や肩がこってしまったりすることはあまりないでしょう。
低反発枕を選ぶポイント
低反発枕にはさまざまな種類や商品がありますが、どれを選択すればよいのか悩んでしまうものです。それぞれに特徴がありますが、最終的には自分に合ったものを選択するのがベターといえるでしょう。低反発枕を選ぶポイントを紹介します。
自分の寝姿勢に合う形を選ぶ
低反発枕には、高さの異なるウェーブ型や、真ん中がへこみ肩の形に沿ったアーチ型などがあります。選ぶポイントは、寝る際の姿勢や癖です。
仰向きに寝ることが多い人は『ウェーブ型』を選択するとよいでしょう。枕から頭がずれてしまいがちな人は『アーチ型』がおすすめです。
横向きに寝たい人は、自然に横を向かせる『低反発枕』もあります。また、横を向いた際に、首と床が一直線になるような種類がよいでしょう。
このように、寝るときの癖や姿勢の好みに合わせて選択すると、体に負担がかかりづらい枕を選択できる可能性が高くなります。
サイズや高さも重要
「大は小を兼ねる」という言葉がありますが、低反発枕を選ぶ際もなるべく大きめのサイズを選択するとよいでしょう。
なぜならば、寝返りを打った際に頭が枕から外れてしまったり、正しい位置からずれてしまったりするからです。頭や首の位置が枕から外れることで、負荷が一点に集中してしまいがちになります。位置がずれると、低反発枕を使用してもあまり効果が見込めません。
また、枕の高さも重要です。自分にとって最適な枕の高さを確認する簡単な方法は、まず壁に背中をつけてリラックスした状態で立ちます。続いて、後頭部と壁の隙間に手を入れてみましょう。
手が一つ分であれば、低い枕を選びます。二つ分であれば、高めの枕を選ぶとよいでしょう。
反発力も確認して
寝返りを打つ際は、自然な形で体を動かせるとストレスが少なくて済みます。そのため、低反発枕といえども頭が沈み過ぎると、かえって寝返りに抵抗を感じてしまう場合もあるでしょう。
なるべく寝返りやすい枕を選択し、体に無駄な力を入れないようにしましょう。低反発枕の中には、体が沈んでも寝返りしやすいように設計されているものがあるため、それらを使用した方が好ましいのです。
低反発枕にも反発力の違いはあります。反発が弱ければその分頭が沈み、寝返りがしにくくなるため、自分の体に合わせて寝返りやすい反発力のものを選択しましょう。
寝心地抜群。おすすめの低反発枕
さまざまなメーカーが、独自のアイディアや研究などに基づいて、低反発枕を販売しています。あらゆる商品の中でも、ユニークな特徴を持ったおすすめの枕を紹介します。
快適な寝姿勢に導く「MyeFoam まくら 低反発」
『MyeFoam まくら 低反発』は、日本人の体形に合わせて作られたという、健康枕です。低反発枕の中で通気性がよく作られているため、頭の汗などによる蒸れや寝苦しさは、あまり感じられないでしょう。
肩の形に沿ったカーブを描いているため、左右どちらでも寝返りを打ちやすい特徴があります。後頭部は中空設計が施され、頭部にかかる圧力を分散してくれます。
どのような寝姿勢でも対応できるよう設計されているため、寝返りも快適にできるでしょう。
滑らかで肌触りもよく、抗菌や防臭処理も施され、洗濯機でも洗えます。メンテナンスしやすく、清潔さを保持しながら使用できる商品です。
人間工学に基づいたフォルム「moonmoon 低反発 安眠サポートまくら ドクターウルフ」
シンプルな外観ですが、人口工学に基づいて作られた『moonmoon 低反発 安眠サポートまくら ドクターウルフ』は、体への負担をできる限り抑えた、快適な睡眠を提供してくれる枕です。
十分な大きさがあるフラットな形をしているため、寝返りのストレスを軽減し、頭が枕からずれにくい構造になっています。熱を逃がしやすく蒸れにくいため、カビが繁殖しにくい作りとなっています。
枕のふちが肩にフィットし、首との隙間をすっぽりと埋めてくれるでしょう。
立体的な特殊カッティング「フランスベッド エアレートピロープレミアム」
この低反発枕の特徴は、本体の中身が立体的な特殊カッティングが施されている点です。この工夫により、頭を包み込むような快適な寝心地が得られ、通気性もアップしています。
睡眠家具の大手フランスベッド社と共同開発し、同社が蓄積してきた約1万人の情報を基に作られました。素材には抗菌・消臭効果が期待できる銀糸が使用されているため、通常の枕よりも臭いが付きにくいでしょう。
もちもち感は残しつつ、体を面で支える構造で設計され、体重をしっかりと負荷分散できるように作られています。
機能性に優れた低反発枕
快適な眠りを追求したものの一つに、低反発枕があります。デザインも工夫されていますが、ほとんどの場合、機能が重要視されているでしょう。機能性に優れた商品を紹介します。
背中まで支える「ショップジャパン トゥルースリーパー セブンスピロー」
枕はベッドと首の間に隙間がないように使用するのが基本ですが、『ショップジャパン トゥルースリーパー セブンスピロー』は、背中までをカバーした低反発枕です。
体重を頭と首だけでなく、肩や背中でも支えられるように設計されています。そのため、通常の枕と比べて負荷分散できる範囲が広く、より楽な姿勢で睡眠できるでしょう。
寝返りを打っても枕から離されることがほとんどないため、長時間の使用にも向いています。
寝返りがしやすい「六角脳枕」
六角形の形が特徴的な『六角脳枕』は、寝返りのしやすさに特徴を持った枕です。W字にくぼみがあるため、左右どちらに寝返りを打ってもストレスを感じることが少ない設計になっています。
寝返りがしやすいことで、睡眠時の肩・首まわりの緊張を和らげ、快適な寝心地を目指しているのです。
また、枕のくぼみには保冷剤が入っており、頭を冷却する機能が備わっています。寝ているときに頭を冷やすことで、寝つきがよくなるといわれています。
通気性の高さが魅力「GOKUMIN 低反発枕」
『GOKUMIN 低反発枕』は、人間工学と独自開発の低反発素材を掛け合わせた、特殊な低反発枕です。これらの技術により、首やけい椎を自然に正しくサポートしてくれます。
高さは枕の向きを変えるだけで選択でき、低めの6cmか、通常の高さである11cmから選べます。枕の中身に竹炭を使用しているため、消臭効果に期待が持てるでしょう。
枕の底面には滑り止めがあるので、簡単に枕ずれは起きません。通気性もよく、蒸れて不快な寝心地を避ける工夫もされています。
臭い対策にも「ニトリ 抗菌防臭 低反発チップ枕」
リーズナブルな価格である『ニトリ 抗菌防臭 低反発チップ枕』は、側生地に抗菌防臭機能も備えた低反発枕です。じんわり頭を沈めて、首にフィットした快適な寝心地が期待できます。
低価格かつベーシックな形状で扱いやすく、ソファでのうたた寝や、サブ用枕としても活躍するでしょう。公式サイトのレビュー評価も高く、コストパフォーマンスのよい商品です。
低反発枕のお手入れ方法
低反発枕を長く持たせるためには、メンテナンスは欠かせません。枕を洗う方法から乾く手順まで、お手入れの方法を紹介します。
洗濯機で洗う場合
洗濯機で洗う場合は、そのまま入れてしまうと形が崩れてしまうためおすすめできません。型崩れがおきないよう、バスタオルに包み、ネットに入れてから洗いましょう。
脱水は洗濯機ではなく手動で実施します。乾いたバスタオルで包み、手で押して水気を外に出してください。早く脱水するために、枕を絞る人もいますが、型が崩れてしまうためNGです。
できる限り優しく、少し時間をかけながら水気を取ってください。
手洗いをする場合
低反発枕を手洗いする場合は、乱暴に扱わずに優しく丁寧に洗います。形が変わってしまわないよう、つまんだりねじったりするのは厳禁です。
まず、大きなタライやお風呂に入れてぬるま湯をためます。汗や皮脂はぬるいお湯の方が落ちやすいため、お湯の温度には気を付けましょう。
続いて、中性洗剤を加え、ゆっくりと押し洗いをします。さらにカバーから枕を取り出し、しっかりと洗っていきます。洗いがおわったら、お湯ですすいで完了です。
脱水は、優しく押しながら水気を取っていきましょう。
低反発枕の乾燥方法
低反発枕の乾燥方法は直接日に当てるのは避けて、陰干しします。これは低反発枕によく使われるウレタン素材は紫外線に弱く、日光に当てると傷んでしまうことがあるためです。
外で干す場合はなるべく晴れた日で湿気が少なく、風が通る日陰の場所がベターです。干す際は洗濯ばさみではさんでつり下げるのは避けましょう。枕の重みでちぎれてしまう可能性があるからです。
可能な限り、枕干し用ハンガーを使います。通気性もよく、最適でしょう。ハンガーがなければ、洗濯かごを日陰に置き、その上で乾燥させます。
洗えない素材の場合
低反発枕の中には、洗濯ができないものもあります。その場合は、枕カバーをこまめに変えることで、清潔感を少しでも保てるでしょう。
カバーであれば、他の物と一緒に洗濯でき、枕の臭いや汚れを洗えます。汗をかきやすい夏場は頻繁に変えることで、快適な睡眠をサポートできるでしょう。
洗濯できない枕には、除菌スプレーも有効です。スプレーした後に日陰干しをすることで、しみ込んだ汗を乾燥させ、臭いも抑える効果があるでしょう。
枕の汚れが気になる場合は、水と中性洗剤を混ぜた液体にタオルを入れ、固く絞ったうえで拭き取ります。
まとめ
通常の枕と比べ、低反発枕は快適な睡眠が期待できるアイテムです。しかし、使い方やメンテナンス方法を間違えると効果が薄れてしまうことがあるため、気を付けましょう。
商品の中には通気性のよいものや、洗濯機で洗えるものがあります。どんな特徴があるのかしっかり把握し、自分の好みに合わせて選ぶことが重要です。
スッキリ眠れない人や、寝た後に首や肩がこる人は、一度低反発枕を使用してみてはいかがでしょうか。