ベッドで肩こりは改善できる?選び方のポイントとおすすめ商品紹介
寝ても疲れが取れなかったり、寝た後に肩こりがひどくなったりする人は、ベッドが体に合っていない可能性があります。適切な姿勢で眠れないベッドでは、快適な睡眠を得られません。正しいベッド選びのポイントと、おすすめの商品を紹介します。
ベッドと肩こりの関係
肩こりは長時間座って仕事をしたり、運動不足だったりすることだけが原因になるわけではありません。ベッドが体に合っていないことが原因になる場合もあるのです。
肩こりの原因や、ベッドと肩こりの関係を見ていきましょう。
肩こりの原因と症状
肩こりとは、首と肩を支えている筋肉や、肩甲骨周りの筋肉が硬直し、張りや痛みを感じる症状のことです。
筋肉が緊張することで血管が圧迫され、肩の血流が悪くなってしまいます。
血液の流れが滞ると、筋肉内に十分な酸素が行きわたらなくなり、疲労物質がたまります。これが原因で肩に疲労感やこり、痛みを感じるようといわれています。
睡眠中の姿勢の影響大
睡眠中の姿勢が悪いと、体のどこかに負担をかけたり、血管を圧迫したりして肩こりを招いてしまう場合があります。
人は寝ている間、体温調節のために寝返りを打ちます。寝返りをすることで、体の一部のみを長く圧迫する状況を防いでくれるのです。
しかし、ベッドや枕が合わなければ寝返りが打ちづらく、体の一部分に対し長時間血管を圧迫してしまう恐れがあります。朝起きて肩や背中にこりを感じたら、それはベッドや枕が合っていないのかもしれません。
肩こりの放置は危険
現代人にとって、肩こりは珍しいものではありません。だからといって、そのまま放置していると危険です。
例えば、肩こりが原因で背中が丸まると、内蔵機能が低下して消化不良や胃もたれを起こしやすくなるともいわれています。姿勢が悪くなると腸が圧迫され、便秘を引き起こす可能性もあるのです。
さらに、眼精疲労や指先のしびれ、自律神経のバランスが崩れて疲れが取れにくくなるなど、肩こりは体にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。
肩こりしにくい寝姿勢とは?
毎日の疲れを取るために睡眠は必要ですが、寝ても体が痛かったり、疲れが取れないのでは意味がありません。肩がこりづらい寝姿勢を紹介します。
背筋が伸びた状態が理想
一般的に、人は立ったままだと、背骨がS字カーブを描いた状態でキープされています。これは、直立した際に体にかかる負担を軽減させるためです。
睡眠中の理想的な姿勢もこれと同様で、仰向けに寝て背骨が同じカーブを描いた状態を保ち続けている状態がよいといわれています。
楽だからといって、体を丸めたりベッドフレームのどこかにもたれかかるような姿勢は、かえって体に無理な負担をかけてしまうのです。背筋を自然に伸ばした、リラックスした姿勢が理想的といえます。
寝返りを打ち血行をよくすることも大切
人は一晩で約30回の寝返りを打つと言われています。ベッドが合わないことで寝返りを打てなかったり、寝返りのために大きな力やエネルギーが必要になったりすると、体が休まらないまま朝を迎えてしまいます。
逆に、よい寝姿勢を保つことで寝返りが打ちやすくなれば、血行がよくなり肩こりも起きにくくなるでしょう。自然な寝返りが打てる回数が多くなればなるほど、睡眠が体をメンテナンスしてくれるのです。
寝返りをしやすくするためには、体を回転させる際に抵抗が少なくなるような寝具選びが重要になります。
良い寝姿勢をキープできるベッドの選び方
ベッドによって、さまざまな種類や特徴があります。その中でも自分の体に見合ったものかどうかを見極めることが、大切です。よい寝姿勢を保つための、ベッド選びのポイントを紹介します。
自分の体格に合った形状か
人の体格はそれぞれ異なるので、肩がこりにくいベッドを選ぶためには、それらに見合ったベッドを選ぶことが重要です。
例えば、人によって頭や首、背中や腰、足の重さは異なります。パーツごとの比重も違うので、理想的な寝姿勢を保つベッドの反発力も、人それぞれです。重さだけでなく、体のラインも人によって異なります。お尻が出ている人もいれば、背中が出ている人もいますし、首からお尻までフラットな人もいます。
それぞれのラインに合わせて、立ったままの姿勢がキープできるベッドが理想といえるでしょう。
体圧分散に優れているか
ベッドは体を支えるだけでは、快適な寝心地を得られるとは限りません。腰や背中といった、一面しか支えない場合があるからです。
体の一部に負担がかかれば、その負担を支えようと、体が無理な姿勢を作ってしまう場合があります。そうすれば、偏った面のみベッドに体が沈むため、血流が悪くなる可能性が高まるのです。
肩こりや腰の痛みに悩む人のために、面で体を支えるのではなく、点で支える発想を実現させたマットレスも販売されています。これらの商品は、体圧を分散してくれる効果があるので、肩こりや体の痛みに悩んでいる人におすすめです。
肩こり持ちのベッド選びは寝返りしやすさが重要
肩こりの原因となる血管の圧迫を避けるため、寝返りのしやすさはベッド選びにおいて重要です。寝返りがしやすいベッドについて、いくつか条件を見ていきましょう。
寝返りしやすさには硬さの影響が大きい
寝返りのしやすさには、『ベッドの硬さ』が影響しています。ベッドが柔らかければ腰や背中が沈みすぎてしまい、寝返りに大きな労力をかけてしまうでしょう。
しかし、程よい硬さのベッドであれば、ある程度体を支えてくれるので、寝返りが打ちやすくなります。しかし、硬ければいいということでもありません。
ベッドが硬ければ硬いほど、体を押し上げる負荷がかかるため、自分の体に見合う硬さが理想的です。体にフィットしているかどうかは、実際に店頭などに置いてある試作品に寝てみると分かりやすいでしょう。
寝返りは多すぎても少なすぎてもNG
寝返りの回数が多い方がいい、というわけではありません。自分の体に合っていないベッドで寝ていると、居心地の悪さや寝苦しさから、不要な寝返りを打つ場合があります。
例えば、蒸れやすいマットレスで寝ていれば、汗や暑さから避けるために寝返ることもあるのです。硬すぎるベッドであれば、体をよじって痛みを回避するでしょう。
とはいえ、寝返りへの抵抗が強いベッドで寝返りの回数が減りすぎるのもよくありません。自然な寝返りを打つ際に、しっかりと体を動かせるベッドが理想的です。
体格がいい人は柔らかすぎるベッドを避けよう
体格が大きい人は、強い反発力を備えたマットレスのように体を支える力も大きくないと、体が深く沈みすぎてしまい寝返りが打ちづらくなります。柔らかすぎるベッドでは、腰に大きな負担がかかるため、同部位を痛めてしまうでしょう。横向きに寝た際は、肩が奥まで沈んでしまうと背骨をまっすぐ伸ばせず、腰と同じように負担をかけてしまいます。
小柄な人と比べて体格が大きい人は、ベッドにかかる体重も大きいのです。そのため、柔らかすぎるベッドで寝た場合の負荷は、比較的強くなってしまいます。
肩こりにはマットレスと枕セットの見直しがおすすめ
睡眠中の肩こりを招く要素は、ベッドだけでなく、体に合わない枕にもあります。肩こりの軽減を目指すのであれば、マットレスだけでなく枕の見直しもおすすめです。
頭部を支える枕の役割も重要
使用している枕が合わないと、肩こりだけでなく、首こりやいびき、不眠といった症状を招いてしまいかねません。
頭部は体の中でも重たい部位であるため、頭をしっかり支えてくれるかどうかで、寝姿勢に大きな影響を与えます。しかし頭のみを支えては、首に負担をかけてしまいます。
頭と首を両方サポートし、負荷を分散する枕が好ましいといえるでしょう。
枕の高さも重要です。高すぎては首を痛めてしまい、低すぎては睡眠中の気道を確保できず、いびきがひどくなる場合もあります。
仰向け・横向きに対応した枕を選ぶ
睡眠中は、仰向けに寝ることもあれば、寝返りを打ち横向けに寝ることもあります。これらの寝姿勢に対応してくれる枕が好ましいでしょう。
しかし、一般的な枕は横の高さがないため、横向きになった際に首や背骨が曲がってしまう恐れがあります。横に寝たときも、首と背骨の高さが一直線になるような、ちょうどよい高さの枕が理想的です。
仰向けでも横向けでも背骨がしっかりと伸びる枕であれば、無理な姿勢で過ごすことは少なく、体のこりも発生する可能性は少ないでしょう。
適度に柔らかく頭を包み、頭の重さをしっかり分散してくれる枕が選ぶとよいでしょう。
肩こり持ち向け折りたたみベッドマットレス3選
快適な睡眠を取るためには、まずは適切な寝具選びが重要です。部屋の中でも場所を取らない、おすすめの折りたたみ式ベッドマットレスを紹介します。
エムリリー 優反発 マットレス 厚み11cm シングル
エムリリー優反発マットレスは、医療先進国のデンマークで開発されたマットレスです。絶妙な弾力が、寝返りをしっかりとサポートしてくれるでしょう。
優反発とは、低反発でも高反発でもない独自のフォームであり、マシュマロのように体になじむことで、人肌のような優しい感触を目指した技術です。
寝汗で蒸れたりすることはほとんどありません。夏や梅雨時期の寝苦しい夜も、快適な睡眠に期待が持てます。
マットレスの厚みは5cm・8cm・11cmから選択できます。
それぞれ利用用途が異なり、5cmは今使用しているマットレスのトッパーとして使用します。8cmは、床に置いて寝ます。11cmはベッドフレームの上に置いて寝るマットレスです。
ライズ スリープオアシス アスリートモデルマットレス レギュラー
反発力の高い素材『3次元構造 高反発ファイバー』を使用し、体圧を均等に分散させる特徴があります。通気性も高く、ベッドの中にこもる湿気や寝汗を逃がし、カビの発生を防いでくれるでしょう。
カバーは丸ごと洗え、中の素材も水洗いできるため、清潔に保ちやすく手軽にメンテナンスできる特徴があります。折りたたみ式なので、使った後は毎日立てかけることで、湿気を発散してくれます。
取り回しやすく、大きく場所も取りません。今使っているマットレスの上に置くだけで寝心地が変わります。
サイズはセミシングルからダブルまでそろえ、さまざまなシーンに合わせた使い方が可能です。
GOKUMIN Takumi エアブリッドマットレス シングル
低反発と高反発の中綿が、表裏一体となったマットレスです。三つ折りで持ち運びやすい仕様になっていますが、三つの範囲でそれぞれ低反発と高反発の素材を選択できる特徴があります。
これらの中綿をカスタマイズすることで、18パターンのマットレスが完成します。自分の好みで硬さを調節し、体調に合わせた反発力を作れるのです。
両面が使用できるハイブリッドカバーは、肌を優しく包み込む柔らかい素材でできています。シルバーラメがちりばめられた高級感あふれるデザインも人気な理由の一つでしょう。
肩こり持ちにおすすめのベッドマットレス5選
販売されているマットレスは、メーカーによってさまざまな工夫が施されています。どれも快適な睡眠を追求するものですが、中でも肩こりに効果的なおすすめのベッドマットレスを紹介します。
ニトリ Nスリープ プレミアムP3-02CR VH シングル
ニトリのNスリーププレミアムは、ポケットコイルが2層も使われたぜい沢なマットレスです。上下のコイルが連動し、体を程よい反発で支えてくれます。
コイルを2層構造にすることで、体のラインに合わせてフィットさせ、睡眠時に適切な体圧分散を図ってくれるのです。
中綿に使用されている、3次元ファイバースプリング構造体『カルファイバー』は通気性に優れ、程よい硬さを追求しています。そのため、寝汗や湿気による蒸れを抑え、寝返りも打ちやすい特徴があるのです。
海外製の高級マットレスと比べると手頃な価格で購入でき、コストパフォーマンスに優れた商品といえるでしょう。
エアウィーヴ スマート 01 シングル
エアウィーヴは、ベッドマットレスの上に敷いたり、マットレスの上に重ねたりして使用するトッパーです。ベッドだけでなく、敷布団の上に重ねて使用してもよいでしょう。
どの部位も均一の硬さを実現し、程よい硬さで寝返りも打ちやすい特徴があります。今使用しているベッドや布団に重ねると、さらに快適な寝心地を追求できるでしょう。
折りたたむだけでなく、丸めて持ち運べるため、家中のどこにでも持っていきやすい商品になります。丸めて立てかければ、部屋の場所も大きく占有しませんし、収納も簡単です。
ショップジャパン トゥルースリーパー セロ シングル
このマットレスは、ベッドマットレスの上に重ねて使用するタイプの商品です。『エアブリッド』と『ファイバーブリッド』の2階層構成の中綿が、体圧をしっかりと分散させ、安らかな寝心地と自然な寝返りをサポートします。
表裏で中綿の種類が異なるので、季節ごとに面を使い分けて使用するとよいでしょう。
例えば、エアブリッドの面を上にして寝ると、優れた通気性で夏に適しています。ファイバーブリッドは保温性があるため冬に使用するとよいでしょう。
カバーは取り外して丸洗いできるほか、中綿も水洗いができるので、常に清潔なまま使用できます。さらに、カバーは抗菌・防臭・防ダニ加工がされている点もポイントです。
西川 エアー01 マットレス シングル
西川のエアー01マットレスは、特殊な波形上の立体凸凹構造によるマットが特徴で、体圧分散や寝姿勢の保持効果が期待できます。これらの優れたクッション性が、快適な睡眠をサポートしてくれるでしょう。
通気性が高く、寝汗や湿気による不快な肌触りを軽減します。硬さはベーシックとハードの2種類から選択でき、自分の体に合ったマットレスを追求できます。
使い方は2通りあり、ベッドマットレスとして使用するほか、マットレスの上に重ねても使用できます。寝心地や体の状態に合わせて使い分けるとよいでしょう。
フランスベッド マットレス MH-050 高密度連続スプリング
硬めのマットレスを好む人は、フランスベッドのマットレスMH-050がおすすめです。体をしっかり支えるハードなスプリングが、腰の沈み込みを防ぎ適切な寝返りをサポートします。
中綿に羊毛が使用され、抜群の通気性と保温性を実現しています。マットレスの表層は伸縮性のあるニット素材で作られ、体へのフィット感を高めているのも特徴です。
マットレスのサイドには通気口が施され、湿気や寝汗を発散してくれます。
まとめ
肩こりの原因には、無理な寝姿勢による筋肉の緊張や、圧迫からくる血行の悪さが関係しているといわれています。血流が滞ると、体内に酸素が行きわたらなくなり、疲労物質がたまりやすくなるのです。
適度に自然な寝返りが打てるベッドや枕を使うことで、改善する可能性があるかもしれません。
各メーカーが研究を重ねたマットレスが販売されていますが、自分の体に見合ったものを選ぶことが重要です。快適な睡眠ができるベッドを探し出し、睡眠中の肩こりを軽減しましょう。