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布団の打ち直しとは?メリットや買い替えとの比較を徹底解説

布団の使い心地が悪くなってきたと感じたら、打ち直しを検討する時期です。打ち直した方がよいか、新しく購入した方がよいかは布団の状態によります。打ち直しの価格やメリット、依頼するときのポイントについて詳しく確認しましょう。

目次

布団の打ち直しとは?

布団 打ち直し

打ち直しは布団を長持ちさせる方法ですが、そもそも『打ち直し』が何をするのか分からないという人も少なくありません。まずは打ち直しの基本的な知識について確認しましょう。

また、打ち直すことでどんな点が改善されるかについても詳しく解説します。

布団の打ち直しとは

打ち直しとは、布団の中身をブラッシング・洗浄・殺菌して、新品のときのような使い心地をよみがえらせる再生加工のことをいいます。

古くは江戸時代から行われている作業で、昔は綿弓(わたゆみ)とも呼ばれる弓に似たよくしなる棒で打ち、綿をほぐしていました。

現在では手作業ではなく機械で作業を行うことがほとんどなので、実際に綿を打つわけではありません。しかし、昔の綿打ちの名残で、布団をリフォームすることを打ち直しと呼んでいます。

布団の打ち直しが必要なケース

布団の打ち直しが必要なケースはさまざまです。厚みがなくなり寒いと感じるようなら、綿を調整するために打ち直しに出した方がよいでしょう。重くて上げ下げしにくい場合も、打ち直しで軽量化することが可能です。

また、経年劣化以外の原因でも布団は傷みます。例えば、染み込んだ寝汗やペット・子どものそそうなどによって臭うこともあるでしょう。生地が汚れたり破けたりした場合も打ち直しのよい機会です。

打ち直しと買い替えはどっちがお得?

布団 打ち直し 買い替え お得

布団は打ち直した方が安く済む場合もあれば、むしろ高くついてしまう場合もあります。打ち直しを依頼するか迷ったとき、第一の判断基準となるのが『布団の品質』です。

高品質の布団は打ち直し

高品質の布団なら、買い替えるより打ち直した方がお得です。打ち直しは綿や羽毛を再生利用するので中身の費用はほとんどかかりません。

2万円で購入した布団を新たに買い直すのと、1万円で打ち直すのでは1万円の差額が生じます。たいていのケースでは、高品質の布団の半額から3分の2程度の料金で打ち直せるのです。

高品質の羽毛を使っている布団や、購入金額が高かったものは捨てる前に打ち直しを検討した方がよいでしょう。なお、高額・高品質であっても打ち直しをおすすめできないケースについては詳しく後述します。

安価の布団は買い替え

安価な布団は打ち直しに出すより買い替えた方が安上がりです。1万円前後で購入した布団は、打ち直しに出すと新品同等もしくはそれ以上の費用がかかることになるでしょう。

打ち直しを依頼するとなると、業者を探したり布団を郵送したりする手間がかかりますし、打ち直しにかかる期間は布団を使えません。大きく損をするわけではありませんが、こうした手間を考えると新品を買ってしまった方が気楽です。

また、購入金額が高くても羽毛の品質が良くない、ダウン率が低いといった場合も、同等の品質のものを打ち直し以下の価格で買い替えられます。普通の人が見極めるのは難しいので、品質についてはプロに相談しましょう。

布団を打ち直すメリット

布団 打ち直し メリット

布団を打ち直すということになじみがないと、業者探しや依頼が面倒になってしまうこともあるでしょう。しかし、打ち直しでできることは、ただ布団の使い心地をよみがえらせることだけではありません。

「買い替えよりもはるかに経済的だった」「こんな利用方法もあったのか」と、捨ててから後悔することのないように、打ち直しで得られる三つのメリットについて知っておきましょう。

価格の高い羽毛布団を長く使える

近年、羽毛の価格が高騰しているのはご存じでしょうか。ダックやグースを食用とすることが減り、動物愛護の観点からも捕獲量が落ちていることがその理由です。

現在使っている羽毛布団と同じクオリティーのものを、同等の値段で買えるとは限りません。ならば、品質の良い羽毛を打ち直した方がはるかに経済的といえるでしょう。

打ち直し後はボリューム感がよみがえり、新品の頃と変わらない状態になります。多少のダメージは修復可能なケースもあるので、心地よい布団を長期間使いたいと考えている場合は、買い替えよりも打ち直しを検討してはいかがでしょうか。

環境にも優しい

打ち直しは環境保護といった点においても、大きく貢献できると考えられます。不要になった布団などの粗大ゴミ問題は、現代社会の大きな課題です。布団をリフォームして長く使う人が増えるほど、粗大ゴミの量を減らせるでしょう。

また、粗大ゴミとして出す手間や費用省けるというメリットもあります。布団を捨てる場合は処理手数料を支払うことがほとんどです。無料で捨てようと思えば、可燃ゴミの日に出せるように小さくカットしなければなりません。

社会的にも、環境的にも布団の打ち直しは負荷が少なく無駄のない方法といえるでしょう。

サイズや厚さを調整できる

今の布団のままでは使い勝手が悪い、使い道がない、というのも打ち直しをおすすめできるケースです。打ち直しと同時にサイズや厚さを調整できるため、使っていない布団を有効活用できます。

例えば、シングル掛け布団2枚をダブルにする、厚みを調整してコタツ用の布団へ作り替えるといった変更も可能です。暖かさが足りない布団に厚みを持たせたり、厚みを減らして肌掛けにしたりすることもあります。

新しく購入するより安価な上、クオリティーを変えずに必要な品が手に入るのも打ち直しのメリットです。もし品質の良い布団が押し入れの肥やしになっているのであれば、打ち直しを検討してみてはいかがでしょうか。

打ち直しの作業工程

布団 打ち直し 作業工程

打ち直しは専門の機械と職人の手作業によって行われます。細かい部分は店により異なりますが、作業工程に大きな違いはありません。

それぞれの素材ごとの打ち直し工程を解説するので、どのように布団が生まれ変わっていくのか確認しましょう。

羽毛布団の作業工程

羽毛布団の作業工程は次の通りです。

  1. 厚み・重さ・状態のチェック
  2. 中身の羽毛を取り出す
  3. ゴミや再生できない羽毛を取り除く
  4. 不足した羽毛を補充する
  5. 羽毛を洗浄・殺菌する
  6. 仕立てた生地に羽毛を入れる

まずは預かった時点で布団の状態をチェックします。その後、細かなゴミやダメージの大きい羽毛を取り除き、クリーニングしてホコリやダニにを落とすのが大まかな流れです。

殺菌乾燥させた後は、汚れ・臭いが取れてふんわりとした状態になります。羽毛が片寄らないよう区切られたマスごとに羽毛を入れ、縫製して完了です。

木綿布団の作業工程

木綿布団の作業工程は次の通りです。

  1. 厚み・重さ・状態のチェック
  2. 中身の綿を取り出す
  3. 開綿機にかけてほぐしゴミを取り除く
  4. 薄く引き延ばし洗浄・殺菌する
  5. 繊維を整え薄いシート状にする
  6. 重ねて厚みを出し生地に詰める

預かった布団のチェックはどの種類の布団でも行います。開綿機とは、固まった綿をほぐして同時にゴミを取り除く装置です。

その後、透けて見えるほど薄く引き延ばした状態で綿を洗浄し、熱処理を加えて臭いの元となっている菌を除去します。さらに細かいホコリが取れるため、通気性や保湿性が増すことが期待できるでしょう。

ウール布団の作業工程

ウール布団の打ち直し工程は以下の通りです。

  1. 厚み・重さ・状態のチェック
  2. 中身のウールを取り出す
  3. 開綿機にかけてほぐしゴミを取り除く
  4. 薄く引き延ばし洗浄・殺菌する
  5. 繊維を整え薄いシート状にする
  6. 重ねて厚みを出し生地に詰める

ウール布団の打ち直し工程は綿とほぼ変わりません。ウールにはほどよい重みがあり、羽毛では軽すぎるという人に好まれます。ベッドの敷パッドとして使われることも多いでしょう。

一方で、扱う機械が異なる、もしくは機械の構造上の問題でウールに綿を足さなければならないといった問題があるため、ウール布団打ち直しの取り扱いがない店も多いです。

打ち直しを依頼するときは、専門店や老舗の布団店を探してみるとよいかもしれません。

布団を打ち直す頻度

布団 打ち直し 頻度

布団を打ち直す頻度については、だいたいの目安があります。ところが、年数だけで判断すると、ダメージが大きくなり手遅れになってしまうこともあるのです。

素材ごとに打ち直しが必要とされる使用年数と、打ち直しを検討するタイミングについて詳しく解説します。

天然繊維の布団は3~5年に1回

『敷いて3年掛けて5年』と言うように、敷布団は約3年、掛け布団は約5年たつと使い心地が悪くなってきます。使用していなくても天然繊維は劣化していくため、打ち直しによるメンテナンスが必要です。

約50年前まではそれぞれの家庭で行われていたほど、打ち直しは当たり前にすることでした。高品質な布団は特に注意し、傷みや汚れがひどくなる前に打ち直してふんわり感を取り戻しましょう。

羽毛布団は10年を目安にする

羽毛布団を打ち直しに出す目安は、購入から約8~10年経過した頃とされます。羽毛は年々少しずつヘタっていきます。

寝汗が染み込んだ部分に菌が繁殖すると、羽毛がベタついてふんわり感が失われてしまいます。経過年数は使用している人の性別や年齢にもよりますが、「羽毛布団の元気がなくなってきた」と思ったときがタイミングです。

完全にダウンの組織が崩れると打ち直しできないため、手遅れになる前に打ち直しでリフレッシュさせるとよいでしょう。

メンテナンスが必要な基準

完全にペチャンコになってしまうと、中身の羽毛のほとんどが再生不可能な状態になってしまいます。目安は約8~10年とされていますが、使用して約5年くらいたったら様子を見始めましょう。

布団の厚み以外にも、生地の汚れが目立つ・布団の臭いが気になる・羽毛が飛び出している・羽毛が片寄っているといったことを感じたら打ち直しを検討する時期です。

打ち直しの値段はどれくらい?

布団 打ち直し 値段

打ち直しの価格は素材やサイズによって変わります。だいたいの料金や料金に含まれる作業に加えて、上手な打ち直しの利用方法について紹介します。

木綿布団は1万円程度

シングルの木綿布団は約1万円で引き受けている店が多いです。ダブルサイズだと約1万5000円になるでしょう。敷布団でも掛け布団でも金額に大きな差はありません。

価格には、打ち直し・クリーニング・足し綿・綿を入れる生地の仕立て代も含まれていることがほとんどでしょう。生地の持ち込みができるかどうかは店によってさまざまです。

なお、サイズ変更や厚みをプラスするための綿は別途料金が発生することがあります。金額はサイズや綿のクオリティーなどによって変わるため、前もって確認するとよいでしょう。

羽毛布団は2万円程度

羽毛布団はシングルで約2万円、ダブルで約2万5000円かかることが多いでしょう。

高級なサテンやデュアルキルト仕立ての生地を選ぶことも可能です。その分、値は張りますが、高品質な羽毛には素材を生かせる生地を使うことをおすすめします。

ダブル1枚からシングル2枚へのサイズ変更はよくあるケースですが、足す羽毛の量が多いため予算オーバーしかねません。その場合は、シングル1枚に打ち直し、もう1枚は新しく購入するとよいでしょう。

打ち直しができない布団

布団 打ち直しできない

どんな布団でも打ち直しができるわけではありません。打ち直しができる素材は、基本的には綿・羽毛・ウールのみです。ここでは、布団に使われているけれども、打ち直しはできない素材について解説します。

また、打ち直し可能な素材でも効果が得られないケースについてもチェックしておきましょう。

シルクや樹脂素材の布団

真綿、いわゆるシルクでできた布団は打ち直しできません。ワタ(植物)から取れる綿は植物繊維、蚕の繭(まゆ)から紡いだシルクは動物繊維であり、二つは似ているようで全く異なる素材なのです。

シルクの布団は1枚の繊維を引き延ばしたものを重ねて作られているため、ほぐす工程ができません。樹脂素材の布団も同様に、樹脂繊維を網目のように形成して作られているため、打ち直しができない素材です。

寿命を迎えた布団

打ち直し効果が見込めない材料はゴミと一緒に取り除かれるため、その分新たに補充しなければいけません。寿命を迎えた布団の中身は、ほとんどが再生不可能な状態です。その場合、打ち直しするより新しく購入した方が安く済みます。

綿も羽毛も寿命は80年ほどといわれていますが、布団として心地よく使えるのは長くても15年くらいです。思い入れのある布団なら、掛け布団から敷布団へ、敷布団から座布団へと使い方を変えていく方法もあります。

また、打ち直しは2回まで、多くても3回が限界です。打ち直しができるかできないか判断するのは難しいので、見極めはプロにお願いするとよいでしょう。

打ち直しを依頼するときのポイント

布団 打ち直し ポイント

最後に、打ち直しに出す際に注意すべき三つのポイントについて解説します。大事なところなので、しっかり目を通しておきましょう。

リフォーム認定工場をチェック

打ち直しを引き受けている布団店の中には、先ほど紹介した作業工程の一部を省いているところもあります。満足のいく仕上がりにしたい場合は、日本羽毛製品協同組合の基準を満たした『リフォーム認定工場』であることを確認しましょう。

認定工場には、打ち直しに推奨される設備が整っています。また、顧客ごとの適切な管理や、生地・綿などの適切な廃棄物処理ができているかも認定条件の一つです。

基準にのっとって打ち直しされた布団には、認定工場だけに使用が許可された『リフォームラベル』が付けられます。

出典:認定基準を満たしたリフォーム工場にだけ発行される「リフォームラベル」 | 日本羽毛製品協同組合

打ち直しの期間は2~3週間程度

打ち直しを終えて布団が自宅に到着するまでに、一般的に『約2~3週間』かかります。

また、秋から冬の初め頃は、気温が下がって布団を押し入れから出す時期です。打ち直しの依頼が増えるため、さらに長い期間見ておく必要があるでしょう。

打ち直しを検討している場合は早めのチェックが肝心です。打ち直しに出すタイミングを失ってしまうと、使い心地の悪いまま冬を越さなければなりません。本格的に冷え込む前に、布団を押し入れから出して確認しておきましょう。

悪質な業者に注意

訪問して打ち直しをすすめる業者は、悪質な手口を使うことがあります。次のような特徴が見られたら、疑いを持つことが必要です。

  • 羽毛の希少価値を説く
  • 羽毛布団の寿命を偽る
  • 羽毛のランクなどの説明を省く

どうしても打ち直しの依頼をさせたいため、羽毛を捨てるのがいかにもったいないか大げさに説明することが多いでしょう。また、不都合となる部分の説明を省きたいため、羽毛の品質ランクに触れないのも特徴です。

こうした業者に打ち直しを依頼すると、相場に比べて法外な料金を請求されるリスクがあります。あやしいと感じたらその場で契約せず、一度じっくり検討してから依頼するかどうか決めるようにしましょう。

まとめ

布団を打ち直しとは、中の綿や羽毛を洗浄・殺菌して新品のときの使い心地を取り戻すための再生加工のことをいいます。布団が古くなってきたと思ったら、打ち直しに出すタイミングかもしれません。

打ち直しはそのまま同じ布団として仕上げることもできますし、サイズや厚みを変更することも可能です。使い勝手が悪いときや、使わない布団があるときは、使いやすい布団にリフォームしてみてはいかがでしょうか。

あまり布団が傷んでしまうと、打ち直しができなくなってしまうこともあります。天然繊維なら3~5年、羽毛なら8~10年を目安に、布団を打ち直してふんわり感をよみがえらせましょう。

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