ベッドをオーダーメイドするコツを紹介。自分好みのベッドを作るには
オーダーメイドベッドは睡眠の質を向上させたいと考えている人だけでなく、気に入ったデザインのベッドを使いたい人にもおすすめです。オーダーメイドベッドのメリットや価格帯など、購入前に知っておくべき点を紹介します。
ベッドのオーダーメイドとは?
そもそも、ベッドのオーダーメイドとはどのようなものなのでしょうか。まずは、ベッドのオーダーメイドにまつわる基礎知識から学んでいきましょう。
サイズや素材、デザインを指定
オーダーメイドベッドは、サイズや素材、デザインを指定して自分の好みに合わせて設計できるカスタムベッドです。
どこまでカスタマイズできるかは依頼する業者によりますが、フレームにどのような素材を使うかだけでなく、マットレスの素材やサイズなど、トータルでデザイン可能な場合もあります。
既製のベッドにはないこだわったデザインにしたり、サイズ感を特殊なものにしたり、好きな色のフレームを作ったりできるので、より睡眠環境にこだわりたい人や、ベッドのデザイン性を高めたい人によいでしょう。
自分の好みに合わせたベッドがオーダーできるので、納品されたときの感動もひとしおです。
オーダーから納品まで時間がかかる
既製品の場合、量産するためにある程度の型が決められています。そのため、たとえ欠品していても、製造中止になっていない限りはあまり時間がかからず納品されることがほとんどです。
ですが、オーダーメイドベッドの場合は違います。オーダーメイドの場合、形はもちろん、素材やデザインに至るまで全てカスタマイズできるので、既存の型というものは存在しません。そのため、オーダーしてから納品されるまで時間がかかります。
また、発注に至るまでの打ち合わせ期間も必要になります。メーカーにもよりますが、通常納期にプラス1週間くらいを見ておくとよいでしょう。
ベッドをオーダーメイドするメリット
オーダーメイドベッドについての基礎知識が理解できたところで、ここからはベッドをオーダーメイドするメリットについて見ていきます。
オーダーメイドベッドを購入するか迷っている人は、ここで紹介するメリットも参考にしながら検討してみてはいかがでしょうか。
部屋のサイズやレイアウトに合わせられる
ベッドのフレームをカスタマイズすることで、部屋のサイズやレイアウトに合わせることができます。
例えば、少し小さめの部屋に住んでいて既製品のベッドでは入らない場合、オーダーメイドでフレームをカスタマイズすれば、部屋のサイズにぴったり合わせることができます。
また、部屋のレイアウトに合わせて色や形・デザインなどを変更できるので、既製品にはない部屋とのマッチ感を演出することもできるでしょう。
使いたいマットレスとぴったりに作れる
フレームと同様に、マットレスもオーダーメイドで作ることができます。この時、サイズ感にまでこだわって作っていると、既製品のフレームでは合わない可能性があるのです。
一般的に最低限確保したいのは、体の幅にプラス30cmといわれています。フレームとサイズが合致していないと、せっかくのマットレスもその性能を最大限引き出すことができません。
その点、オーダーメイドのベッドフレームならば、自分がこれから使いたいマットレスとぴったりに作ることができます。
自分の好みやこだわりを反映できる
身長が高い人がサイズが合ったベッドに巡り会えなかったり、腰を痛めている人が最適な柔らかさのベッドに出会えなかったりなど、自分にしっくりくるものが見つけられずに困っている人も多いのではないでしょうか。
サイズはいいけれどデザインが気に入らないという場合もあるでしょう。
オーダーメイドなら、サイズや素材はもちろん、デザインに至るまで指定して自分好みのベッドを作ることができます。細部までこだわり抜いて、自分の好みを追求した『自分だけ』のベッドが作れるのです。
オーダーメイドベッドで実現できること
オーダーメイドベッドのメリットが理解できたところで、次に実際にどのようなことができるのか理解することで、より深くオーダーメイドベッドについて知ることができます。
オーダーメイドベッドならばどんなことが実現できるのか、具体的な例を見ていきましょう。
サイズや収納の有無など機能を選べる
まずは、ベッドのサイズにはどんなサイズの種類があるのか確認しましょう。ワンルームに住んでいる方や一人暮らしの方主にベッドの基本サイズは5種類あり、それぞれのサイズを正確に知ることから、ベッド選びは始まります。
ワンルームに住んでいる方や1人暮らしの方は、シングルサイズがおすすめです。セミダブルサイズはシングルサイズよりも横幅が20cmほど大きく、ダブルサイズよりもコンパクトなので、お部屋を広く使うこともできます。
広々としたベッドでゆっくりと眠りたいなら、クイーンサイズがいいでしょう。キングサイズは、3人でも十分眠れるサイズです。
お部屋のサイズによっては、ベッドを置くと収納が置けなくなることもあるでしょう。その分、ベッドに収納が付いていれば補えます。
このように、サイズや収納の有無などを、部屋のサイズを加味したうえで、要望に合わせてカスタマイズできるのです。
フレームや床材を好みの材質にできる
オーダーメイド専門店よっては、フレームや床板の材質を選べることもあります。ベッドフレームの床板は主に『布張り』と『スノコ』の2種類があり、通気性や弾力性などの好みで選ぶとよいでしょう。
ベッドフレームの素材や塗装も選ぶことができます。よく使用される木材としては、ウォールナット・ホワイトオーク・レッドオーク・ブラックチェリーがあります。それぞれ、色合いや模様、経年変化の特徴が異なります。
木そのものの質感を楽しみたい場合は、使い込むほど味が出てくる『オイル塗装』がおすすめです。水分シミが気になるという方は、水分を吸収しない『ウレタン塗装』もあります。
好きなデザインを選べる
「こっちのベッドは足のデザインがよくて、こっちは背面がいいんだけどな」など、既製品では見つからなかったデザインの要望も、オーダーメイドなら叶えることができます。
どこまでデザインのカスタマイズが可能かは依頼する業者によりますが、いくつかのデザインの中から、自分の一番好きな組み合わせでオーダーが可能です。
オーダー内容によって値段も変化するため、予算に合わせて好みのデザインを検討するとよいでしょう。
フルオーダーとセミオーダーの違い
ベッドのオーダーメイドには、フルオーダータイプとセミオーダータイプがあります。どちらにもメリットとデメリットがあるので、コスト面や自分がオーダーメイドベッドでやりたいことを考慮しながら選ぶようにしましょう。
フルオーダーは理想を叶えられるが割高
フルオーダーのいいところは、何と言っても自分にとって理想のベッドが手に入るということでしょう。時間はかかりますが、素材やデザイン、色など、細部にこだわった自分だけの一台が出来上がります。
フルオーダーのデメリットは、既製品を購入するよりもコストがかかる点です。自分好みのベッドを作れるぶん、職人に支払う金額や、デザイン費、素材代などがかさみます。
また、自分の納得のいく出来のものを作ってくれる業者を選ぶのも、初めての場合は大変だといわざるを得ません。
セミオーダーの方が納期は短く手頃
セミオーダーの場合、フルオーダーとは違って全てをカスタマイズ出来る訳ではありません。いくつかの選択肢の中から、自分がいいと思う組み合わせのものをデザインします。
世界に一つだけとはいえませんが、そのぶん、納期が短く費用も比較的手頃なのが特徴です。
また、選択肢があるぶん、実際に店頭でサンプル品を見ることもできます。そのため、「こんなはずじゃなかった」という認識違いが起こりにくいのがセミオーダーならではのメリットです。
完成するまで全容が見えないフルオーダーは上級者向けともいえるかもしれません。
オーダーメイドベッドづくりの手順
ここからは、実際にオーダーメイドベッドを作るときの手順を大きく三つに分けて見ていきます。ただ、どのメーカーでも同じという訳ではありませんから、あくまでも基本的な手順として捉えておくとよいでしょう。
希望のサイズや仕様をまとめる
まずは、ベッドのサイズや材料の種類などを決めていきます。できるだけ細かく、用途や色、置く場所などを決めてから、簡単なスケッチなどで要望を具体化をするのもよいでしょう。
最初は、妥協せず、自分が最も作りたいベッドフレームを考えるのがおすすめです。デザインや素材、サイズなどの仕様をもとにして、業者は概算見積もりを提出してくれます。
その概算見積もりを見ながら、自分の要望をどの程度実現するのが現実的かを検討します。
業者探し・打ち合わせ
オーダーメイドベッドの方向性が見えたら、その実現に向けて業者を探しましょう。単純にコスト面だけで選ぶのではなく、自分のオーダーにどれだけ真剣に向き合ってくれるかで選ぶのがおすすめです。
その上で、コスト面や技術力、素材のバリエーションなどを加味しながら依頼する業者を決めましょう。
業者が正式に決まったら、理想図をもとにして打ち合わせを行います。自分の出せる予算でどれだけできるのか、どこを妥協するか、もしくはどこを加えていくかなど、細かいところまでしっかり打ち合わせを行いましょう。
複数社で概算見積もりを出し、どの業者がいいか検討すると、失敗を防げます。
見積と図面確認・発注
打ち合わせ内容に納得がいったら、正式な見積もりを出してもらいます。ここに至る過程の中で、概算見積もりを出してもらえるケースが多いため、おおよその金額は把握できているはずです。
しかし、素材の値上がりや委託業社との価格交渉で金額が変わる可能性は大いにあります。最終的に支払うべき金額を、発注を決める前に必ず確認しましょう。
内容・金額共に納得できたら、正式にオーダーメイドベッドの発注を行います。あとは完成まで、楽しみに待ちましょう。
業者選びのポイント
最後に紹介するのは、業者選びのポイントについてです。上記で少し触れましたが、業者選びはいいオーダーメイドベッド作りに欠かせないポイントとなります。ここで紹介するポイントをしっかり覚えておいて、いざ自分が業者を選ぶとき、役に立てましょう。
品質や技術は信頼できるか
『ベッド作りの技術や、素材の品質が信頼できるか』は、業者選びにおいてとても重要なポイントです。
オーダーメイドベッドは、フルオーダーはもちろん、セミオーダーであっても既製品のベッドに比べたら高価です。そのため、できるだけ安くやってもらえるところに頼みたいと考えるのは自然なことでしょう。
しかし、安いぶん粗悪な材料を使っていたり、技術が追いついておらず、オーダーしたとおりのものができなかったりする業者がいるのも事実です。
多少高くとも、技術や商品の品質がしっかりしているところに頼んだ方が、結果的には修繕コストなどがかからず、安く済む場合もあります。
価格が適切か
逆に、高すぎる業者にも要注意です。他の業者と同様の条件で見積もりを取ったのに、なぜか価格に大きな開きがあったときは、必ず確認するようにしましょう。
差額に納得できなければ、どこの業者かは伏せて他社の見積もりを参考に提示し、どうしてこの金額になったのか聞いてみてもいいかもしれません。
正当な理由で高額ならば、納得できればそこに決めてもよいでしょうし、説明がしどろもどろでよく分からないものであれば、多めに見積もっている可能性もあります。
オーダーメイドベッドは決して安い買い物とはいえないため、適正な価格かどうかは十分に検討して、購入を決めましょう。
メンテナンスに対応しているか
最後に紹介するポイントが、メンテナンスに対応しているかどうかです。ベッドのフレームというのは、どうしても経年劣化してしまうものです。
木でできていると、腐ってしまうこともあるでしょうし、空気中の水分を吸って膨張することもあるでしょう。スチールであっても、サビや折れなどが起こらないとも限りません。また、両方とも、塗装の剥げが起こる可能性もあります。
このようなとき、オーダーメイド品である以上、特殊な材料やカラーが使われていることもあるでしょう。その場合、既製品と同じようなメンテナンスはできない可能性があります。
そのため、業者の方で定期メンテナンスをしてくれるか、壊れた際のフォローをしてくれるかを確認しておく必要があるのです。
まとめ
オーダーメイドベッドは、マットレスやフレームを好みに合わせてカスタマイズできるため、こだわりを詰め込んだお気に入りのベッドを作りたいと考えている人にはぴったりのサービスです。
既製品では満足できる商品が見つからなかった場合でも、オーダーメイドなら、その要望を満たしたベッドを作れるかもしれません。
細かい要望を叶えられるぶん、価格は決して安くありません。高価な買い物になるので、信頼できる業者を選び、見積もりをしっかりと行うことで失敗を防げます。
今回紹介したオーダーメイドベッドのメリットや作り方を参考にして、次回買い替えの際の選択肢にしてみてはいかがでしょうか。