マットレスの直置きはNG?メリットデメリット、カビ対策など大解説
マットレスを直置きしたいけど何か問題はあるの?カビ対策はどうすればいいの?など、マットレスを直置きすることについて気になっていることはありませんか?マットレスを直置きすることのメリットデメリット、カビ対策や日々のお手入れ方法、直置きするマットレスの選び方などをご紹介します。
マットレスの直置きってどうなの?
マットレスを使いたいけどベッドを置くスペースがない、ベッドフレームを購入するお金を節約したい、シンプルでおしゃれに使いたい、などの様々な理由からマットレスを直置きして使いたいと考えている人もいるでしょう。そもそもマットレスはフローリング(床)に直置きして使って良いものなのでしょうか。
マットレスの直置きはオススメではない
いくつかのマットレスメーカーによると、マットレスの直置きについてはオススメできる使い方ではないとしています。フローリング(床)への直置きはカビの原因になることや、汚れの付着によるマットレスの劣化が早まることが理由です。
また、初めからマットレスの直置きをすべきでない環境もあります。それは、部屋そのものの湿度が高い場合です。周辺が沼地であったり、住まいが新築だったり、加湿器を多用していたりする場合は注意してください。このような場合はカビの発生率もあがるので、残念ですがマットレスの直置きは諦めることをオススメします。
マットレスを直置きして使うデメリット
マットレスを直置きして使うことは、マットレスだけでなく、私たちの健康にも悪影響を及ぼす場合があります。なぜマットレスの直置きがオススメできないのか、マットレスを直置きすることのデメリットを詳しく説明していきます。フローリング(床)への直置きを前提に説明していきますね。
カビが発生しやすい
マットレスを直置きすると、マットレスとフローリングの間にすき間がない状態なのでどうしても通気性が悪くなります。寝汗を吸ったマットレスが湿気を逃せず、カビが発生しやすい環境になってしまうのです。体温で温まったマットレスと、冷たいフローリングの温度差から結露が発生し、雑菌が繁殖することでカビが一気に増えてしまいます。また、寝汗と結露の湿気を溜め込んだマットレスは、カビだけでなくダニの温床にもなります。
カビが発生してしまったら健康にも悪影響
もしマットレスやフローリングにカビが発生してしまった場合、そのままにしておくと健康にも悪影響を及ぼすことがあります。睡眠中にカビの胞子を吸い込んでしまうと、咳やアレルギー、気管支喘息などの症状がでてしまう場合もあるのです。免疫力が低下しているときや、幼い子供、高齢者の方はとくに注意が必要です。とくに斑点状の黒カビは小児アレルギーを引き起こしやすいといわれています。カビはダニの餌にもなりますので、こまめにお手入れをして、カビが生えないように気をつけることが大切です。
ハウスダストやホコリを吸いやすい
マットレスを直置きして使う場合、どうしても床からの距離が近くなるためハウスダストやホコリを吸い込みやすくなってしまいます。床に溜まったホコリやハウスダストが一番舞っている高さといわれているのが床から30cm以内だそうです。どんなに毎日掃除をしていても細かいホコリは残っていますし、ホコリを好むダニがマットレスに繁殖してしまうと、アレルギー症状が出てしまう人もいるので注意が必要です。フローリングだけでなく、カーペットや畳でも同様です。
床の冷たさが伝わって寒い
床からの距離が近いため、フローリングの冷たさをダイレクトに感じます。直置きするマットレスの厚みにもよりますが、5cm以下の厚みの場合はとくに冷気を感じやすくなります。とくに寒い季節は顕著に差があるといわれています。
マットレスが劣化しやすくなる
マットレスを直置きして使うと、結露が発生しやすい状態になります。結露によって湿気が溜まることで、マットレスがへたりやすくなります。とくに熱や水分のダメージを受けやすいウレタン素材のマットレスは、睡眠中の体温や寝汗の湿気を逃せず、弾力を失ってへたりやすくなってしまいます。コイルのマットレスの場合は、芯材のコイルが錆びてしまったり、劣化して折れてしまう可能性もあります。
マットレスを直置きするメリット
マットレスを直置きすることのデメリットばかり説明してきましたが、メリットもあります。後ほど説明するカビ対策や、日々のマットレスのお手入れをしっかり行えば、これらのメリットが台無しになることはありませんが、マットレスを清潔に保つことができなければ本末転倒になってしまうので注意しましょう。
お金がかからず経済的
マットレスを直置きして使うということは、ベッドフレームを購入する必要がないので経済的です。マットレスだけでも決して安い金額ではありませんが、ベッドフレームまで購入することを考えるとかなりの節約になるのではないでしょうか。また、マットレスもベッドフレームもいらなくなったときには処分費用がかかります。これもマットレス分しかかからないことを考えると経済的ですね。
部屋を広く使える
マットレスだけを直置きすると、ベッドを置いたときよりも部屋に圧迫感がなくなります。睡眠中以外はマットレスを収納したり立てかけたりすることで、空間が増え、狭い部屋でも広く使うことができます。
引越しの時も手間がかからない
引越しの時の手間が省けるのも、マットレスを直置きして使うことのメリットです。ベッドにもよりますが、引越しの時に分解しなければいけない場合もあります。また、引越し先で再度組み立てるのも大変です。マットレスだけの場合はこの手間がかからないので楽チンです。
子供の安全対策になる
マットレスの直置きは、子供の安全対策になるメリットもあります。大人が落ちても平気な高さのベッドでも、子供からすると危険な高さになってしまう場合もあります。子供の寝返りや寝相が心配な場合は、落下防止のためにベッドよりも直置きが安全です。
直置きでも使えるマットレス
マットレスを清潔に保つカビ対策
マットレスの直置きはあまりオススメできる使い方ではありませんが、もしどうしても直置きで使いたいというなら欠かせないのがカビ対策です!カビは健康被害を及ぼす可能性もありますのでしっかり対策を行いましょう。
すのこベッドフレームを敷く
カビ対策に効果的といわれているのが、マットレスの下にすのこベッドフレームを敷くことです。マットレスとフローリングの間にわずかながらすき間ができるので、結露の発生を抑えることができ、体温や寝汗で湿ったマットレスの乾燥もしやすくなります。すのこによっては折りたたんでコンパクトに収納できるものもあるので、部屋のスペースが気になる方にもオススメです。ただし、ベッドほど十分な高さがあるわけではないので、通気性が抜群に良くなるとはいえません。他のカビ対策も組み合わせて行いましょう。
ちなみにすのこならどんなものでも良いわけではありません。100円ショップで売っているような薄いすのこは使わないようにしてください。マットレスと体重の重みを支えきれず、割れてしまう危険性があります。ベッド状になっているすのこを選ぶようにしてくださいね。
除湿シートを敷く
マットレスとフローリングの間に除湿シートを敷くことも効果的なカビ対策の1つです。吸湿剤がマットレスに溜まった湿気を吸ってくれます。除湿シートは定期的に干してお手入れすれば、吸湿力が復活します。繰り返し使えるので経済的ですよ。除湿シートにも色々ありますが、マットレス専用の除湿シートがオススメですよ。吸湿センサーがついているものもあり、お手入れのタイミングがわかりやすくとても便利です。梅雨の時期などで除湿シートのお手入れができない場合は、ドライヤーや扇風機で除湿シートに風を当て、乾燥させてください。また、除湿シートがない場合は代わりに新聞紙を使うこともできます。新聞紙を使う場合は毎日交換しましょう。
オススメの除湿シート 圧倒的な吸放湿能力「モットン除湿シート」
除湿シートならマットレスで有名なモットンシリーズのマットレス専用除湿シートがオススメですよ。
アルミシートを敷く
お金をかけずに簡単にできるカビ対策としてオススメなのがアルミシートです。こちらもマットレスとフローリングの間に敷いて使います。マットレスとフローリングの温度差が少なくなるので、結露の発生を抑えてくれます。その結果、カビの発生率も下がるというわけです。また、アルミシートによってフローリングの冷たさが伝わりにくくなり、布団の中の保温性を高めてくれる効果もあります。ただし夏場は暑さを感じることもありますので、暑いと感じる場合は使わなくても大丈夫です。除湿シートと合わせて使う場合は、アルミシートの上に除湿シートを敷いて、その上にマットレスを置いてくださいね。
除湿シートとアルミシートはどちらが効果的?
アルミシートはあくまでも保温、断熱機能を目的としたものなので、マットレスに溜まった湿気を逃してはくれません。除湿シートはマットレスの湿気を吸湿する機能と、フローリングの冷気を伝わりにくくする断熱機能の両方を持っているので、カビ対策にはより効果的といえます。どちらか1つを選ぶとすれば、機能性に優れた除湿シートがオススメです。
コルクマットを敷く
コルクマットもアルミシートと同様、フローリングの冷たさがマットレスに伝わらないので、フローリングとの温度差による結露の発生を防ぐことができます。コルクマットは柔らかい素材でクッション性があるので、マットレスを安定して置けるメリットもあります。フローリングに傷がついてしまわないか心配する必要もありません。コルクマットは、アルミシートよりもフローリングとなじむ色合いなのでインテリアを邪魔せずに使えますよ。ちなみにジョイントマットよりもコルクマットの方が表面が暖かいので効果的です。
ベッドパッドをこまめに交換する
マットレスの上に敷いて使うベッドパッドは寝汗を吸収してくれますが、このベッドパッドを湿ったままにしておくとマットレスにまで湿気が溜まってしまいます。ベッドパッドをこまめに交換して、いつも清潔で乾燥したものを使うことでマットレスが湿気で蒸れることを防ぎます。吸水性が高く、洗濯ができるベッドパッドがオススメです。また、ベッドパッドはマットレスの保護にもなるので、長くマットレスを使えますよ。ベッドパッドの上にシーツを敷く場合はシーツを洗えばOKですが、ベッドパッドも定期的に洗濯するようにしてくださいね。
季節別オススメのカビ対策
季節によって湿度は異なるので、季節別にオススメのカビ対策の組み合わせをご紹介します。
春から秋にオススメなのは、マットレスと除湿パッドの組み合わせです。除湿パッドはベッドパッドなのでマットレスの上に敷いて使います。朝起きて、マットレスの底が湿っていれば、すのこや除湿シートを合わせて使いましょう。あるいは、こまめにマットレスの底面を乾燥させてください。
冬の時期はすのこ、除湿シート(またはアルミシート)とマットレスの組み合わせです。こちらも朝起きて、マットレスの底が湿っている場合は除湿シートとアルミシートを両方使ってください。敷く順番はフローリング→アルミシート→除湿シートの順番です。マットレスの乾燥はもちろん、除湿シートも天日干しして乾燥させてくださいね。
直置きしたマットレスの日々のお手入れ方法
マットレスを直置きして使う場合、カビ対策はもちろんのこと、毎日のお手入れがとても大切です。とくにマットレスから直接湿気を取り除くお手入れが効果的になってきますが、大前提として、こまめに掃除をして清潔な環境を保つようにしましょう。
使用中以外は立てかけておく
マットレスは、朝起きたら壁に立てかけておきましょう。マットレスの底はもちろんですが、フローリングもしっかり乾燥させることができます。できれば部屋の窓を開けて空気を通すとより効果的です。
マットレスの下に風を当てる
マットレスを立てかけたときに、扇風機などを使ってマットレスの底に風を当てることも効果的です。寒い時期や梅雨の時期に窓を開けられないときでも安心ですよ。重たいマットレスで立てかけるのが難しい場合は、分厚い本などを使ってマットレスに角度をつけて、マットレスの底に風を当てるようにすればOKです。
布団乾燥機を使う
マットレスの底を布団乾燥機でしっかり乾燥させるお手入れも効果的ですが、こちらは手間がかかるので、既に布団乾燥機を持っている方のみにオススメできる方法です。お手入れのポイントは、マットレスを使う2〜3時間前には終わるようにすることです。終わった後しばらくはマットレスの温度が上がっているため寝にくく、マットレスとフローリングの温度差で結露が発生しやすくなっているため、寝る直前の布団乾燥機は避けるようにしてくださいね。
部屋そのものの湿度を取り除く
マットレス自体のお手入れと合わせて行うと良いのが部屋そのものの湿度を取り除くことです。加湿器の過度な使用は控えましょう。安眠に適した湿度は40%~55%の範囲といわれています。湿度70%以上になるとカビが繁殖する環境になってしまうので注意が必要です。また、洗濯物を寝室に部屋干しすることも部屋の湿度を上げることになるのでできれば控えましょう。どうしても寝室に部屋干しをする場合は、除湿機を使えば問題ありません。
マットレスの使い方を工夫する
マットレスを同じ場所で使っていると湿気が1箇所に集中してしまい、傷んでしまいます。裏表と上下をローテーションして使う位置をずらすなど、マットレスの使い方を工夫することもお手入れの1つです。マットレスの位置をローテーションすることで、カビの発生や変色なども確認できるので、マットレスの傷みにも気付きやすくなります。
直置きに向いているマットレスの選び方
それでは、直置きで使うときにどのようなマットレスを選べば良いのでしょうか。これからご紹介する条件を満たすマットレスを選べば、直置きでも快適に使うことができるでしょう。
十分な厚みがあること
固くて冷たいフローリングにマットレスを直置きして使うときに生じやすいのが、底つき感です。この底つき感を生じさせないために、厚みのあるマットレスが直置きには向いています。薄いマットレスを直置きして使うと、腰痛や背中の張りの原因になったり、フローリングからの冷気がより伝わりやすいためとくに冬場は冷え込んでしまいます。直置きには7cm以上の厚みのあるマットレスを選びましょう。9cm以上の厚みがあればより快適です。
通気性が良いこと
カビが発生しやすい状況をつくらないために、直置きには通気性が良いマットレスを選ぶことが大切です。ただし、通気性が良すぎるマットレスは、人によっては冬場に寒く感じる場合もありますので、程良い通気性のあるマットレスを選びましょう。
重すぎないこと
マットレスを直置きして使う場合、定期的に(できれば毎日)マットレスを壁などに立てかけて風を通すことが必要です。重すぎるマットレスは持ち上げるのが大変で扱いにくいです。また、重みのあるマットレスはフローリングに接地する面が増えるため空気が逃しにくくなってしまい、カビや結露の発生につながってしまいます。
低反発マットレスはNG
低反発マットレスは体への密着感が高く、包み込まれるようなその寝心地が好きな人もいると思いますが、通気性が悪いため、直置きで使うマットレスとしてはオススメできません。湿気を溜め込みやすく、蒸れやすいのでカビが発生しやすくなります。また、低反発マットレスはフローリングに直置きして使うと、フローリングの固さを背中に感じるため、本来の低反発マットレスの寝心地を感じることができません。
直置きに向いているマットレス
マットレスを畳に直置きするのはOK?
マットレスをフローリングではなく、畳に直置きして使うことはどうなのでしょうか。畳の上でもマットレスを直置きして使うことができますが、フローリングとの違いや、畳でマットレスを使うときにも気をつけたいことがあるのでご紹介します。
フローリングとの違い
い草を使っている畳の場合は、保湿性と吸湿性に優れているため、フローリングと比べてカビが発生しにくいです。ただし、まったくカビが生えないというわけではないので、除湿などの湿気対策は必要です。
マットレスを畳に直置きするときの注意点
マットレスをフローリングに直置きして使うときと同様、畳で使う時もカビ対策は必須です。畳の上でもマットレスは敷きっぱなしにせず、睡眠中以外は壁に立てかけておきましょう。畳に直置きするときの湿気対策で注意してほしいのが、すのこの使用です。畳の場合、すのこが擦れて畳に傷をつけてしまうのですのこの使用はNGです。除湿シートなどで対策をしましょう。畳に直置きするマットレスはフローリングのときの同様に、十分な厚みがあり、通気性の良いものを選びましょう。
マットレスをカーペットに直置きする場合
カーペットはフローリングよりもクッション性や断熱性があり、床からの冷たさを感じにくくなります。カーペットはダニの繁殖やホコリの付きやすさが気になるところですが、掃除機の機能性の向上によってダニやホコリをかんたんに取り除くことができるようになっているので神経質になる必要はないでしょう。カーペットにマットレスを直置きする場合も、フローリング、畳と同様にカビ対策が必須です。
直置きしたマットレスをおしゃれに見せるポイント
部屋のスペースなどが理由でマットレスの直置きを考えている場合、生活感が出てしまいインテリア性に欠ける、どうもおしゃれ感がでないと思っていませんか。マットレスの直置きでもおしゃれに見せることができますよ。ぜひ参考にしてみてくださいね。
リネン類の色を部屋と同系色にする
直置きしたマットレスをおしゃれに見せるには、シーツや枕カバーなどのリネン類の色と部屋を同系色にすることがポイントです。統一感がでて、マットレスが部屋に馴染んでくれますよ。
部屋をシンプルにする
直置きしたマットレスが味気ないからといって、部屋に物をたくさん置くのはNGです。なるべくシンプルな部屋にすることがおしゃれに見せるコツです。できるだけ物を減らして、すっきりした空間にマットレスを置くとスタイリッシュな印象になります。
マットレスの両サイドに空間をつくる
マットレスを直置きするとき、無意識に壁に沿わせて置いていませんか?実はこの配置は壁の圧迫感を感じやすくなり、睡眠の質にも影響があるといわれています。オススメは部屋の中央寄りにマットレスを配置することです。両サイドに空間のゆとりがあることで、おしゃれな雰囲気になりますよ。
マットレスを直置きする場合はカビ対策とメンテナンスが大切!
マットレスを直置きして使うことについて注意点や日々のお手入れ方法、マットレスの選び方などをご紹介してきました。マットレスを直置きして使う場合はカビ対策とメンテナンスが必須です。とくにカビ対策は1つだけではなく、いくつかの対策を組み合わせることがポイントです。フローリングでの直置きはとくに注意が必要ですが、マットレスの直置きにはメリットもあります。インテリアの面でもおしゃれに見せることもできます。日々のお手入れは少々面倒なこともあるかもしれませんが、快適な睡眠のためにしっかり行うようにしましょう。
除湿シートでカビ対策! 圧倒的な吸放湿能力「モットン除湿シート」
除湿シートならマットレスで有名なモットンシリーズのマットレス専用除湿シートがオススメです。