洗えるマットレスの素材とは?洗い方の手順やおすすめ商品を紹介
マットレスには洗えるものと、そうでないものがあります。洗えるタイプのマットレスならば、汚してしまっても洗濯すればよく、買い替えずに済むため安心して使用できるでしょう。マットレスの洗い方や、おすすめのアイテムを紹介します。
マットレスは洗える?
マットレスはほかの寝具に比べると重量があり、洗えない仕様のものも多めです。もし衛生面にこだわりたいなら、洗えるタイプのマットレスを選ぶとよいかもしれません。
ノンコイルには洗える商品もある
マットレスはボンネルコイルやポケットコイルなどの金属のスプリングを使用したものと、そうでないものに大別できます。
ノンコイルマットレスは、内部構造に金属のスプリングを使用していないもののことです。例えば、低反発ウレタンフォーム・高反発ウレタンフォーム・高反発ファイバー・ラテックス・ポリエステル綿などの素材があてはまります。
ノンコイルマットレスの中には、水洗いが可能な可能なものもあればそうでないものもあり、ノンコイルのマットレスであれば必ず洗えるというわけではありません。
洗えるかどうかを確認するには
同じ名前の素材を使用しているノンコイルマットレスでも、メーカーによって洗えるかどうかが違います。マットレスが洗えるかを確認するには、マットレスの『洗濯表示タグ』を見てみましょう。
洗える場合は手洗いや手桶のマークが入っていますが、洗えない場合は手桶のマークに×が入っています。
マットレスのカバーと本体は別々の洗濯表示がされていることが多いため、必ずマットレスのカバーを外し、本体のタグをチェックしましょう。
洗えるマットレスの種類
ノンコイルマットレスは洗ってメンテナンスできるものと、そうでないものがあります。
カバーやプロテクターなどでマットレスと肌が直接触れないようにしていれば、それほどひどく汚れないことが多いですが、長年使用している場合は気付かない間に汗が染み込み、不潔な状態になっていないとも限りません。
「高反発ウレタン」のマットレスは、まれに水洗いできる商品も
ウレタンは水に弱いため、丸洗いできないマットレスが多めです。ただ、高反発ウレタンマットレスの場合、まれに水洗いできる商品も販売されています。
たいていの場合、ウレタンを保護する側地に包まれていますが、カバーを外して中材を取り出せる仕様のものを選ぶと便利です。
洗濯ができないタイプの高反発ウレタンを間違って洗ってしまうと、素材が劣化します。素材が劣化するとボロボロにちぎれて使い物にならなくなるため、洗う前に必ず『洗濯表示タグ』を確認しましょう。
洗濯ができないタイプのマットレスに食べこぼしやペットの糞尿などが染み込んでしまうと、汚れの程度によっては買い直しになるかもしれません。
「低反発ウレタン」のマットレスは、ほとんど水洗いできない
低反発ウレタンは水分に弱い性質を持っているため、ほとんどの場合水洗いができません。水を吸い込むと素材が劣化し、ちぎれたり湿気をためこんでカビが繁殖する原因になったりします。
清潔感をキープするには、マットレスの表面にこまめに掃除機やクリーナーをかけ、外側のホコリやゴミを取り除きましょう。カバーを外せるタイプは、カバーだけでもできるだけ頻繁に洗濯することをおすすめします。
本体が汚れたら、濡れタオルを固く絞ったものを使って優しく拭き掃除をしましょう。低反発ウレタンが割れないように、強すぎない力加減で拭くことが大事です。
「高反発ファイバー」のマットレスは、水洗いできる商品が多い
高反発ファイバーを使用したマットレスは、樹脂繊維を立体的に編み上げたものを内部に使用しており、丸洗いできるものやカバーを取り外せるタイプの商品が多めです。
シャワーの水をかけて洗うなど、手軽に洗濯できるような商品も販売されており、清潔さを維持しやすいでしょう。
マットレスに入り込んだ汚れやホコリをまるごと洗い流せるため、小さな子どもやペットがいて汚れる心配がある場合によく選ばれています。
マットレスの洗い方
洗える素材のマットレスであっても、同じ洗い方をしてよいというわけではありません。素材ごとに洗い方が違うため、注意が必要です。マットレスの洗い方をチェックしましょう。
カバーと本体は別に洗濯
丸洗いができるタイプのマットレスの場合、カバーと本体は別々に洗うことが基本です。必ず、カバーの洗濯表示タグに従って洗いましょう。
カバーがコットンやポリエステルなどでできている場合、洗濯機で丸洗いできることが多いです。
洗濯機で洗い終えたら、屋外に干して乾かしましょう。洗濯表示タグを確認し乾燥機の使用が可能なカバーであれば、使用しても構いません。
洗えないタイプのマットレスの場合、洗い替え用のカバーを用意して頻繁に取り換えるようにすると、マットレス本体に汚れが染み込むことを防げます。
素材によって洗い方が変わる
マットレスの素材には多種多様なものがあり、洗い方もそれぞれです。
ウレタンフォームを使用しているものは水に弱く、洗濯が不可となっていることが少なくありません。洗濯表示タグがなく取り扱い説明書を見ても洗えるのかどうか分からない場合は、水洗いを避けましょう。洗えないタイプの素材は水分を極力避け、汚れが目立つ部分だけ濡れタオルを固く絞ったもので拭き取ります。
水洗いが可能なウレタンの場合、洗濯表示タグを確認した上、水につけ、手で優しく『押し洗い』しましょう。
高反発ファイバーは、全体的にシャワーをかけて汚れを洗い流します。汚れが目立つ部分は中性洗剤を入れた浴槽の水につけて洗うとよいでしょう。
洗った後は陰干し
マットレスを洗った後はよく水気を切って、風通しのよい場所で『陰干し』しましょう。ウレタンフォームは力を入れて絞ったり、無理な力を加えるとひびや欠けの原因になるため、手で優しく押して水気を切ることが大事です。
ウレタンフォームのマットレスは直射日光にあてると劣化するので、天日干しが禁止されています。洗えないタイプのウレタンフォームも同様です。清潔な乾いた布を押し当てて水分を吸い取った後、陰干ししましょう。
陰干しすることで湿気が飛んで、洗えなかった部分のにおいを軽減する効果や、カビやダニなどが住みにくい環境を作る効果が期待できます。
洗えるマットレスの選び方
マットレスを使用する人の性質や洗い方を頭に入れながらマットレスを選ぶと、よりメンテナンスがしやすくなります。洗えるマットレスを選ぶとき、注意したいポイントを見ていきましょう。
折りたためるタイプが便利
折りたためるタイプのマットレスは、二つ折りや三つ折りなどの種類があり、素材もさまざまなのものが展開されています。省スペースに役立つだけでなく、洗うときにもメリットがあるのです。
折りたためるマットレスで中材が分割しているタイプの中には、汚れた部分だけを取り外して洗える構造になっているものがあります。
例えば、マットレスを使用する人が小さな子どもの場合、足元の部分だけがおねしょで汚れてしまうこともあるでしょう。
そんなとき、分割できるタイプであれば全体を洗う必要がなく、部分的に洗えるので便利です。また、分割できる分重量も少ないため、風呂場や水場まで運びやすく洗いやすいというメリットもあります。
用途と素材の特性に注意
高反発ファイバーを使用したマットレスは水で丸洗いできるものが多いため、マットレスを汚しやすい小さな子どもに向いていますが、おねしょが原因で汚れる場合は不向きな点もあります。
高反発ファイバーは繊維をメッシュ状にくみ上げている都合上、空気だけでなく水分を通しやすい性質です。そのため、マットレスで水分を受け止められず、マットレスを水分が貫通してしまいます。
フローリングの場合であれば、拭き掃除をすれば完了するでしょう。しかし、マットレスの下が畳や収納付きのベッド枠だった場合には、後始末が大変です。
そのため、洗えるからといって何も対策をしないのは考えものです。マットレスの上におねしょシートを敷くなど、マットレスに汚れがつかないようにする工夫は必要といえます。
おすすめの洗えるマットレス
寝具売り場へ行くと多種多様なマットレスがあるため、悩んでしまう人は多いでしょう。どんなマットレスを購入すればよいのか悩んでいる人向けに、洗いやすく機能が優れているアイテムをピックアップしました。
アイリスプラザ「エアリーハイブリッドマットレス」
こちらのマットレスの中材には、チューブ状の繊維を編み上げた『エアロキューブ』が採用されています。適度な弾力と硬さを備え、体圧分散に優れているところがポイントです。
中材は、厚み3cm程度のウレタンフォームと、厚み5cm程度のエアロキューブの2層構造になっています。三つ折りタイプとなっていて、分割された中材をそれぞれ取り出せる仕組みです。
ウレタンフォームは軽い押し洗いが可能で、エアロキューブは水をかけて洗えます。エアロキューブは丸洗いできるだけでなく、抗菌・防臭仕様となっているところも見逃せません。
ライズ「スリープオアシス マットレス アルファ」
体圧を均一に分散する効果が期待できる『3次元構造高反発ファイバー』を採用した、折りたたみマットレスです。体が沈み込みすぎることを防ぎ、適度な反発力が寝返りをサポートしてくれます。
中材は水洗いできる仕様で、清潔感をキープしやすいです。ただし、熱に弱い素材でできているため乾燥機の使用はできません。
カバーがL字ファスナーになっていて、中材を取り外しやすいところも魅力です。
エアウィーヴ ベッドマットレス S01
こちらのマットレスはエアウィーヴの独自技術を使った『エアファイバー』という素材から作られています。ポリエチレン製の細い繊維を、複雑に編み上げて作っていることが特徴です。
通気性に優れ、内部に湿気をためこなまい構造になっているほか、カバーや中材は丸洗いが可能なため清潔さを保てます。
中材に使用されているエアファイバーは内部で3分割されていて、必要に応じて位置の入れ替えができるだけでなく、洗うときにも便利です。中材は中性洗剤を使用し、40℃以下のお湯や水で洗える仕様となっています。
まとめ
マットレスは毎日使用するものなので、衛生面が気になる人は多いでしょう。金属のコイルを使用していないノンコイルマットレスの中には、丸洗いが可能なタイプもあります。
洗えるマットレスの種類にはいくつかあり、それぞれ特徴や洗い方が異なることがポイントです。高反発ファイバーでできているものは丸洗いが可能なことが多く、機能的なアイテムも少なくありません。
洗濯できるかどうかや正しい洗い方を知るには、マットレス本体の洗濯表示タグを確認することが重要です。中材が分割されているタイプの、洗える折りたたみマットレスを利用すると、比較的かんたんにメンテナンスできます。