マットレスの臭い取りの方法は?ウレタン臭・日常の臭い・おねしょ・カビ等、原因別に対策を紹介!
マットレスの臭いが気になるときは、原因によって臭いを取り除く方法が異なるため、適切な方法で対処するのが大切なポイントです。臭いの原因やさまざまな臭いを取り除く方法、日ごろからできる臭い対策を紹介します。
マットレスの臭いの原因
マットレスの気になる臭いの原因は、1つではありません。主な臭いの原因を紹介しましょう。
マットレス本体の臭い
マットレスの素材によっては、素材そのものが臭いこともありえます。例えば、マットレスの主な素材であるウレタン素材などは、さまざまな化学原料を用いて作られています。そのため原料の品質によっては、臭いがきついこともあるようです。
また、発泡後にしっかり乾かして臭いを飛ばす工程が不十分なことや、圧縮梱包されるときに臭いがこもってしまうことが、臭いの原因であるケースも考えられます。
いずれにしても、どんなに高品質のマットレスでも、素材そのものの臭いを完全になくすことは難しいのが現状です。
日常的な汗や皮脂汚れの臭い
マットレスの臭いの主な原因とされているのが、汗や皮脂の汚れによる臭いです。人は睡眠中も汗をたくさんかいており、その量は約180~200mlといわれています。
従って、シーツを頻繁に洗濯していても、マットレスに汗や皮脂が付着してしまうことも考えられます。たとえ付着する量が少量だったとしても、寝具は毎晩使用するため、汗や皮脂が蓄積されることもあるでしょう。
こうした汗や皮脂によって雑菌が繁殖し、嫌な臭いの原因になる可能性があります。また、マットレスがジメジメしているとカビの原因にもなり、嫌な臭いがすることもあるようです。
新品のウレタン臭を取る方法
ウレタン素材のマットレスは、新品特有のウレタン臭がすることがあります。時間とともに徐々に薄れていくことが多いですが、気になる人はウレタン臭を軽減させる方法を試してみましょう。
重曹をふりかける
手軽にできるウレタン臭を取り除く方法は、『重曹』を使うことです。掃除の便利アイテムである重曹は、臭い取りとしても幅広く使われています。また、重曹は安全性が高い物とされているため、マットレスの臭い取りにも使用できるでしょう。
まず、重曹をマットレスの上にまんべんなく振り掛けましょう。そのままの状態で約1日置き、掃除機で重曹を吸い取ります。掃除機で吸い取る際は、マットレスを傷めてしまわないように『弱』で使用するとよいでしょう。
風通しのいい場所で日陰干し
ベランダや庭などマットレスを干せるスペースがある家庭には、マットレスを丸ごと干す方法もおすすめです。新品のウレタンマットレスは、製造の過程で空洞に臭いがたまってしまい、それが臭いの原因になっている可能性もあります。マットレスを風通しのよい場所にしっかり干すことで、たまった臭いを逃すことにつながるでしょう。
気を付けるポイントは、『日陰に干す』という点です。これは、ウレタン素材が熱に弱い性質があるためです。マットレスを干し始めたときは日陰でも、時間の経過により日が当たっていることもあるため、注意しましょう。
日常の臭いを抑える対策
マットレスは、洗濯機で丸洗いできないため、日ごろから臭い対策をすることが大切です。家庭でかんたんにできる臭い対策を紹介します。
月に1〜2回は換気する
睡眠中にかいた汗は、シーツを通ってマットレスにも付着します。マットレスに付いた汗や皮脂の汚れを原因とする臭いを防ぐには、月に1~2回程度換気をするのが効果的といわれます。
まず、マットレスからシーツなどを取り除きます。寝室の窓やドアを開けて、風の通りをよくし換気をしましょう。扇風機を使いマットレスに風を当てると、より効果的のようです。
また、マットレスの角の2カ所に本などを挟んで、マットレスの裏側にも風を当てるようにすると、まんべんなく湿気を取り除くことにつながるでしょう。梅雨時や夏場など湿度が高い時期は、エアコンを除湿モードに設定したうえで、マットレスにエアコンや扇風機の風が当たるようにするのもおすすめです。
消臭スプレーをかける
仕事などで日中に外出している人は、思うように換気ができないこともあるでしょう。そのような場合は、『消臭スプレー』を使用することで、嫌な臭いを軽減できる可能性が高まります。
臭いが気になる部分にスプレーするだけとかんたんなため、消臭スプレーを常備しておくと便利です。消臭スプレーを選ぶ際は、除菌効果がある物などを選ぶとより安心でしょう。
なお、消臭スプレーはあくまでも臭い防止のためであり、マットレスに染みついた汗や皮脂を軽減してくれる物ではありません。ジメジメした状態のままだとカビなどの原因にもなるため、できる範囲で換気をしたり、扇風機・エアコンの風を当てたりして湿気を取ることが大切といえるでしょう。
おねしょや嘔吐物の臭い取り方法
小さい子どもがいると、おねしょや嘔吐物でマットレスを汚してしまうことも珍しくありません。それぞれの臭いを取る効果的な方法を紹介します。
おねしょは水かぬるま湯で洗う
子どもがおねしょをしてしまったときは、水か40℃以下のぬるま湯で洗うのが基本です。熱湯で洗えば、殺菌効果も期待できると思う人もいるかもしれません。しかし、熱湯で洗うと、かえって汚れが落ちにくくなってしまう可能性があります。これは、尿に含まれるタンパク質には、熱湯をかけると固まってしまう性質があるためです。
なお、どの素材のマットレスでも、洗った後はドライヤーなどでしっかり乾かすことが大切です。湿ったまま使用してしまうと、カビや雑菌の繁殖につながる可能性があるため、注意しましょう。
臭い取りにはクエン酸を利用
尿は時間がたつと、アンモニア臭が強くなる傾向にあります。尿自体は弱酸性ですが、時間が経ってから発生するアンモニア臭はアルカリ性です。そのため、アルカリ性の臭いを取り除く効果が高い『クエン酸』を利用するのがおすすめです。
小さじ1杯程度のクエン酸を200mlの水に溶かし、『クエン酸水』を作って使用します。臭いが気になる箇所を、クエン酸水を浸したタオルで拭き取りましょう。クエン酸液を浸しすぎると、マットレスの素材によっては劣化につながりかねないため、気を付けましょう。
なお、おねしょのシミを取るために塩素系の漂白剤の使用を考える人もいると思いますが、クエン酸と混ぜると危険なので注意しましょう。
嘔吐物の臭いには重曹が効果的
一般的に嘔吐物は臭いが強いため、嘔吐物を取り除いて掃除した後も臭いが残る場合が多いでしょう。嘔吐物の臭いを取るには、『重曹』が期待できます。臭いが染みついてしまう前に、素早く臭い対策をするのがポイントです。
スプレー式のボトルに500mlの水と重曹小さじ1杯を入れて混ぜ合わせ『重曹水』を作ります。嘔吐物が付いてしまったマットレスの部分に重曹水をスプレーし、キッチンペーパーなどで水分を吸い取りましょう。
この工程を臭いが気にならなくなるまで繰り返します。その後は、しっかり乾かしましょう。
カビが臭いの原因の場合もある
マットレスの臭いの原因が、カビの場合もあるといいます。カビが原因の臭い対策について紹介します。
マットレスはカビが繁殖しやすい
マットレスはカビが繁殖しやすい条件がそろっているため、注意する必要があります。カビの発生には、温度と湿度が深く関係しています。一般的に気温が20~25℃で、湿度が65%以上だと発生しやすくなるようです。
毎晩のように使用するマットレスには、どうしても汗や皮脂が付着します。つまり、きちんと日頃のお手入れをしないと、汗や皮脂などの汚れがカビのエサとなり、どんどん繁殖してしまう可能性があります。
特に梅雨時や夏場など、高温多湿のジメジメとした気候のときは、繁殖しやすくなるため注意しましょう。なお、冬場でも暖房などを使用することで、カビにとって繁殖しやすい環境になることもあるため、油断しないことが大切です。
専門業者に依頼がベター
気を付けていても、マットレスにカビが繁殖してしまうこともあるものです。その場合は、自宅では対応しきれないため、専門業者にクリーニングを依頼しましょう。
専門業者に依頼すれば、高温スチームを使用し熱でカビやダニなどを死滅できるとされています。ただし、マットレスによってはクリーニングができないケースもあるため、事前に確認が必要です。
また、マットレスのサイズにもよりますが、クリーニング代は安くないため、買い替える場合の費用などを考慮して決めるのがおすすめです。
マットレスの汚れを防ぐ対策
マットレスは丸洗いできないため、汚してしまうと処理に手間や時間がかかります。従って、汚さないように対策をすることが肝心です。特に新品のマットレスなどは、長く使えるように、初めから汚れ対策をしておくとよいでしょう。
洗えるベッドパッドを敷く
汚れを防ぐには、マットレスの上に『ベッドパッド』を敷いて、通常のシーツを重ねるのがおすすめです。ベッドパッドには汗や皮脂を吸収する役目があるため、マットレスに汗や皮脂が染み込んでカビなどの原因になるのを防げるでしょう。
ベッドパッドは、洗濯機で丸洗いできるタイプも少なくありません。そのため、こまめに洗濯ができ、寝具を清潔に保てるというメリットもあります。
また、抗菌や防臭・防ダニ加工がされているベッドパッドを選べば、より安心でしょう。
子どもやペットがいれば防水シートもおすすめ
子どもやペットがいる家庭は、おねしょや嘔吐などの思わぬアクシデントのために、対策するのがおすすめです。かんたんにできる対策が、マットレスの上に『防水シート』を敷く方法です。
防水シートを敷いておけば、おねしょをしてしまったとしても、マットレスに染み込むことがないため、防水シートを洗うだけで処理が済みます。また、汗や皮脂などもマットレスに染み込まないというメリットもあります。
防水シートというと、肌触りがよくない印象を持っている人もいるかもしれません。しかし、実際には肌に触れる部分が綿やタオル地でできている物も多く、睡眠の妨げになる可能性は低いでしょう。
まとめ
マットレスの臭いは、原因により対策方法が異なります。そのため、原因に合った正しい方法で対策することが大切です。また、マットレスは一度カビなどが発生してしまうと、専門業者にクリーニングを依頼したり、買い替えたりしなければならないため、日ごろからしっかり対策をしておくのがよいでしょう。