首の違和感ってストレートネック?寝違え? 寝具の見直しもポイント
「寝違えて首が痛い」という経験をしたことがある人は、少なくないでしょう。しかし、寝違えではなくストレートネックの可能性もあります。寝違えとストレートネックの違いや対策を紹介します。首に負担をかけることなく、快適に過ごしましょう。
ストレートネックとは
『ストレートネック』は若い世代を中心に増加傾向にあると言われます。まずは、ストレートネックがどのような症状なのか紹介します。
首の骨がまっすぐになってしまう状態
正常な首は『く』の字のように緩やかにカーブしています。ストレートネックは、何らの理由により本来の『く』の字からゆがみ、首の骨がまっすぐな状態になってしまう状態です。
ストレートネックの主な原因は、スマートフォンとされています。スマホを使用するときは、うつむいた姿勢が続きます。頭を支えるために首に過度な負担が掛かり、本来の首のカーブが失われ、まっすぐな状態になってしまうというものです。
スマホだけでなく、パソコンなどのデスクワークを姿勢が悪い状態で長時間続けることも、ストレートネックの原因になります。
ストレートネックって防げる?
ストレートネックを防ぐには、まずスマホやパソコンを長時間使用しないことが大切です。どうしても必要な場合は、うつむいた姿勢にならないように、目線の高さを意識しましょう。
また、同じ姿勢を長時間続けることも首に負担を掛けるため、30分ごとに姿勢を変えたり、首のストレッチをしたりするのがおすすめです。
枕の高さもストレートネックを悪化させる原因になります。枕が高すぎると、首や肩が凝りやすくなるためです。ストレートネック用の枕も販売されているので、気になる人はチェックしてみましょう。
寝違えとストレートネックの違いは?
寝違えとストレートネックを混同している人も少なくありません。寝違えとストレートネックの主な違いなどを紹介します。
寝違えは起きた時に首や肩に痛みのある状態
寝違えは、睡眠から目覚めたときに首や肩に痛みがある状態を指します。一般的に首の後ろ側や首から肩にかけて痛みを発症することが多いようです。首を縦や横に動かすと痛みが感じる場合もありますし、痛みが強すぎて首を動かせない状態になることもあります。
寝違えの原因は、明確ではありません。しかし一般的には、不自然な姿勢で寝ていることや慣れない運動や労働により筋肉の一部がまひしていることが原因とされています。また、椎間関節や関節包の炎症や長時間のパソコン作業などが原因の場合もあります。
痛みがある時は無理をしてはだめ
一般的な寝違えは、数時間から数日で痛みが軽減し自然と治っていきます。しかし、強い痛みや痛みが長引く場合は、寝違えではなく他の病気の可能性もあるため、できるだけ早く整形外科を受診しましょう。
また、首に負担のかからない穏やかなストレッチやマッサージなどが有効なケースもありますが、無理をしないことが大切です。痛みがある状態で無理にストレッチなどをすると、症状を悪化させる原因にもなるため、注意しましょう。
ストレートネック・寝違えでも寝具がポイント
ストレートネックや寝違え予防や痛みの軽減には、首を適切に支えることが大切なため、正しい寝具選びが重要なポイントです。具体的にどのような点に注意したらよいのか紹介します。
首を適切に支える枕の使い方
適切な枕を選ぶには、まず枕の役割を正しく理解することが肝心です。枕は、単に頭を乗せるためだけの物ではありません。
枕は、マットレスや敷布団と首の間にできる隙間を埋めるという役割があります。隙間ができたままで寝ると、首のサポートが十分にされず、首や肩の筋肉に負担が掛凝りや痛みにつながる恐れもあります。
枕が首のカーブにフィットすることで首がしっかり支えられ、自然で快適な体勢を保つことができるのです。
枕の高さを確認
枕が高すぎたり低すぎたりすると、首や肩などが凝ったり、呼吸がしづらくなったりして、睡眠が妨げられる原因にもなります。枕が首のカーブにしっかりフィットする理想の枕は、首とマットレスや敷布団の角度が5度程度になる高さの物です。
人によりぴったりの高さは異なりますが、一般的な高さは1~6cmの間になります。顔が少しうつむき気味になる体勢だと、睡眠中に呼吸がしやすくなるといわれています。
しかし、顎の周りに脂肪が多い人は、うつむき気味よりも平らの方が心地良く眠れる場合もあります。従って、1~6cmの間で、自分が最も心地良く眠れる角度を見つけることが大切です。
掛け布団や敷き布団も確認しよう
掛け布団や敷き布団も、寝心地のよさに大きく影響します。従って、起きたときに「首や体が凝る」という人は、布団も見直してみましょう。
掛け布団の主な役割は、寝ている間の放熱による低体温を防ぐことです。また、寝ている間はたくさん汗をかくため、汗を吸収し快適に保つという役割もあります。従って、吸湿性に優れた布団で、寝返りがしやすい軽くてフィット感の高い物がおすすめです。
敷布団は、程度な硬さの物が理想です。硬すぎたり柔らかすぎたりすると、腰などへ負担が掛かり寝心地が悪くなります。横になったときの背骨の曲がり幅が、2~3cmの敷き布団が適切とされています。
まとめ
ストレートネックや寝違えなど首の違和感は、日頃の生活習慣や寝具の影響が主な原因です。特に寝具は毎日使用するため、適切な物を選ぶことが大切です。正しい寝具選びで首への負担を軽減し、快適に眠りましょう。