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【対策】夜中に目が覚める場合はどうしたらいい?不眠の実態と特徴

「夜中に目が覚めてしまい、深い眠りが得られない」。そのような悩みを抱える人がいます。眠りが浅く、疲労回復などが妨げられると、日常生活にも支障が出かねません。不眠への対策を求める人に向けて、その実態や特徴・改善策などについてまとめました。

目次

「眠れない…」。不眠の悩みと割合

不眠 悩み

「どうしても夜中に目が覚めてしまう」「一度目が覚めてしまうと、思うように寝付けない」。そのような症状を持ち、改善を望むという人もいるでしょう。

不眠は、仕事や日中の生活に悪影響が及ぶのではないかなどと考え、不安を呼び起こす要因にもなります。中途覚醒について考えてみます。

不眠のタイプを知ろう

「目が覚めてしまう」「眠れない」といった不眠の原因は多様です。心配事や不安があったり慣れない環境にいたりすると、安心して眠れなくなるケースもあります。数日もしくは2~3週間で治まればよいですが、1カ月以上続いてくると、不調をきたす恐れも出てきます。なんらかの対策をとることが必要でしょう。

ですが、一口に不眠といっても、そのタイプは一つではありません。こまかいケースはたくさんありますが、大別すると四つに分けることができます。

まずは、寝付きが良くない『入眠障害』、朝方早くに起きてしまう『早朝覚醒』、深い眠りにつけず熟睡感が乏しい『熟眠障害』、夜中に目が覚めてしまう『中途覚醒』です。

厚生労働省のeヘルスネットによれば、不眠症と診断される場合は、上記4項目のうち2項目に該当する場合になります。長期間に渡って続き、そして日中に心身の不具合を自覚し生活の質が低下してきたときが目安となるでしょう。

参考:不眠症 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

夜中に目が覚める「中途覚醒」に悩む人は多い

2012年に、厚生労働省が20才以上の国民を対象に実施した調査では、次のような結果が出ています。

「睡眠で休養が取れていない」人は全体の14.6%、「まったく取れていない」人は同1.0%です。合わせると15.6%となり、およそ6人に1人が良い睡眠を得られていません。(※1)

先に述べた不眠の4タイプのなかで、日本人に最も多いものが、寝ている間に目が覚めてしまう中途覚醒とされます。調査では15%程度の人が自覚があるという回答を寄せています。

これらのデータから読み解いてみても、多くの人が良質な睡眠を確保できておらず、中途覚醒に悩む人が多いかが分かるでしょう。

(※1)出典:厚生労働省『平成24年国民健康・栄養調査報告』

中途覚醒はなぜ起きてしまう?

中途覚醒 原因

「どうして目が覚めてしまうのだろう」「なぜ眠れないのだろう」そのように悩み、不安が募ることもあります。原因が分からないと、焦りはなおさら大きくなる場合もあるでしょう。

中途覚醒は、どのような原因で引き起こされるのでしょうか。その主だったものについて解説します

加齢やアルコール、カフェインが影響する可能性

年齢を重ねていくと、深い睡眠が少なくなり、浅い眠りになる傾向があります。これは、身体的な変化として、多くの人に当てはまることです。

カフェインが深い眠りを妨げてしまう可能性については、よく語られるところです。寝る前のコーヒーや紅茶を控えるという人は多いのではないでしょうか。

よく眠れるようにと、アルコールを飲む人もいます。しかし、これがかえって中途覚醒を招く要因となっている場合もあるのです。確かに、寝付きに関しては、良くなるケースも見られます。ところが、一方で、アルコールには利尿作用があるため、尿意が目を覚まさせることもあるのです。

厚労省の調査によれば、ビール中ビン1本(アルコール20g)は、男性で2.2時間、女性で3時間程度で分解されるという結果が出ています。そのため、寝付いてから3~4時間で起こされることが多くなると考えられるのです。

参考:アルコールの吸収と分解 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

病気が潜んでいるケースも

中途覚醒を招く原因として、病気が潜んでいるケースも考えられます。脳血管障害や認知症・うつ病・睡眠時無呼吸症候群を患う人には、中途覚醒が一つの症状としてあらわれる場合があるのです。

また、それまでは夜中に目が覚めることがなくても、病気がきっかけとなり、中途覚醒を引き起こすこともあります。

例えば、睡眠時無呼吸症候群を見てみましょう。いびきをかいて良く眠れているように見えても、睡眠中に呼吸が止まると酸素が欠乏し、結果的に中途覚醒を引き起こす場合が少なくありません。

ぐっすり眠るためにできること

眠る 方法

誰もが、深い眠りを得られる、質の良い睡眠を望んでいるでしょう。ぐっすり眠れるために、効果が期待できる取り組みについて紹介します。

夕食や入浴の時間と入眠の工夫

深い眠りを得るためには、食事のタイミングも重要です。寝る直前に食事を摂ることは控えましょう。休む前に食事をしてしまうと、寝ている間にも消化活動が行われます。その動きを司る脳も活発化されてしまい、眠りが浅くなると考えられています。

食事とは逆に、入浴は寝る少し前の方が効果的です。人の体には、体温を逃すときに眠気が訪れる働きがあるとされます。ですので、お湯で温めた体をゆっくり冷ましながら眠りにつくことをおすすめします。

リラックスした状態は、副交感神経を優位に保てている状態だといえます。そのような体内リズムを整えるために、ハーブティーやホットミルクを飲むことも効果的です。

寝室の環境を見直す

寝室の環境を見直してみることも、睡眠の改善には肝心な取り組みといえます。光の加減や照明のタイプ、音の聞こえ方などを再考してみると、睡眠の質にも変化が期待できます。

室温や湿度にも視線を向けてみましょう。部屋の温度は、夏季は25度前後・冬季には16~19度程度に設定し、湿度は常に50%に保つと良い眠りにつながるといわれています。

枕や布団も見直してみよう

寝具は、睡眠に大きく影響を与える、大切な要素です。枕や布団について見直してみることも、中途覚醒の解消につながる可能性があります。

適切な枕の使用方法は、あまり知られていないようです。頭を置くだけでなく、首・肩の周辺をサポートしてくれて、スムーズな呼吸を可能にしてくれる枕を選びましょう。

また、吸湿性や調温性の高い布団を使用することもおすすめします。睡眠時には、深い眠りに誘うために、体内の温度が上昇するものです。そのため、汗をかき、今度は体温が下がります。この働きを繰り返すため、変化する体温に合わせた調温性と、汗などに対応する吸湿性を備えた布団が質の高い睡眠には有効です。

まとめ

何度も夜中に目が覚めてしまうと、熟睡感が得られず、快適な目覚めにつながりません。また、睡眠不足で、日中の生活の質が下がるリスクもあります。

快適な暮らしを送るためにも、不眠の悩みは解消したいものです。適切な対策をとって、心地よい睡眠をとりましょう。

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